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2009年9月28日 (月)

危険性の天秤

2009年9月28日 曇り
湿度が高く、ジメジメして暑かった。

新型インフルエンザに関して。季節性インフルエンザのワクチンは特に高齢者において、罹患時の重症化を防御し、死亡率を低下させるとされています。(もちろん、そのときに流行している株がワクチン株と似ている場合です...。)新型インフルエンザの場合も当然、そのような効果は期待できるでしょう。

しかし、ワクチンはそれ自体、病原体を弱毒化して体に入れるという手技であることから、副反応から逃れ得ません。アメリカで1976年兵士よりH1N1の豚インフルエンザが確認されたとき、アメリカでは、この豚インフルエンザに対するワクチンを作り、大規模に接種を行いました。そのときに、接種者の中で副反応と思われるGuillain-Barre症候群が多発し社会問題となりました。その頃と現在とは、ワクチンの安全性に関しても隔世のモノがあるようですが...新型インフルエンザワクチンを大規模に接種する場合、予想できない副反応が多発する可能性は否定できません。

ちょっと古い記事です。

『【新型インフル】輸入ワクチンの治験 あすにも専門家ら集め決定 厚労省 2009.8.25 11:31
産經新聞

 新型インフルエンザのワクチンを海外から輸入することについて、舛添要一厚労相は25日の閣議後会見で「明日にも専門家や薬害被害者などを集めた会合を開き、治験(臨床試験)をするかどうかを決めたい」と述べた。新型インフルのワクチンをめぐっては、政府は不足分を輸入する方針を示しているが、安全性の確保などが課題となっている。
 通常の治験では5年程度かかるケースが多いため、舛添厚労相は「仮に治験をやっても特別承認になると思う」と説明。特別承認は、緊急時に限り日本と同程度の審査体制が整った国であれば、最小限の治験で承認が可能となる制度で、薬事法に規定されている。厚労省によると、特別承認が適用されれば初めてのケースになるという。
 また、海外メーカー側は緊急に作られたワクチンであることを理由に、副作用が出た際の免責を求めており、これについて舛添厚労相は「頭を悩ませている部分で、これも1日以内に結論を出したい。ただ法律の枠組みではないので、総理が判断するしかないだろう」と述べた。
 さらに、国がワクチンの必要量としてきた5300万人分の内訳を公表した。ぜんそくなどの持病を持つ人が約1千万人▽妊婦約100万人▽乳幼児600万人▽小中校生約1400万人▽65歳以上の高齢者約2100万人、医療従事者約100万人-という。』

日本国内で定期接種されている予防接種は被害の補償制度が確立しており、予防接種と副反応との間に関連性が認められれば、補償が行われます。予防接種自体がリスクを抱えているものだけに、このような補償制度がなければ予防接種も広く進まないと考えます。実際に、以前の日本脳炎ワクチンはその副反応かもしれないとされるADEM:急性散在性脳脊髄炎という疾患を接種後に発症した患者さんがいて、それが直接的原因となり接種が事実上停止されたことがあります。

免責となると、この制度と同じようなものですが、補償を受けた場合にはメーカー側の刑事的責任を問わないということになります。モラルの低下をもたらすかもしれません....。

このような意見もあります。↓

http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/090913influenzaikenshoyouyaku.pdf

輸入ワクチン自体の特別承認を認めるべきではないと...。ワクチンの危険性、そして、新型インフルエンザによる危険性。天秤にかけなければなりません。そして、その天秤はどちらに傾くか?これは、実際にやってみないとわかりません。

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