« 2009年8月 | トップページ | 2009年10月 »

2009年9月

2009年9月30日 (水)

理性的な報道?

2009年9月30日 曇りのち雨
蒸し暑い!

民主党が政権を獲ったときの政権公約の中に『八ツ場ダム』の建設中止が項目として入れられていました。ダム建設に伴う利権の絡みが地元民の反対行動にいろいろと影響しているのは予想されていました。しかし、これまで報道は地元民に対するレンビの情を表すのみで、偏っていると言わざるを得ない状況でした。最初はダム建設反対だった地元民が、何故ダム建設を容認し、そして建設中止に激しく抵抗するのか?その部分にメスを入れた報道です。

『“八ツ場ダム”隠され続ける地元への巨額補償金

2009年9月29日(火)10時0分配信 日刊ゲンダイ

「八ツ場ダム」中止騒動はエスカレートの一途だ。現地視察した前原国交相に、群馬県長野原町など水没する5地区住民が反発し、「ダムを造れ」という声が連日、大マスコミを通じて流れている。「建設を白紙にするのはやめて欲しい」とか、「ようやく家を移したのに、政権が代わったからといって、今になって建設中止はおかしい」とか、旅館経営者から地元のおばちゃんまでダム建設推進一色だ。この地区の住民は長年、ダム建設反対だった。それが、手のひらを返した推進一色は、部外者には奇異に映る。何が隠されているのか。

●道路建設や地元対策で、すでに3200億円の税金を投下

 群馬は総理大臣を4人も出した保守王国だし、長野原町には古くから地元のドンもいる。テレビに出て、ダム中止に怒りをあらわにする住民は、「群馬を牛耳ってきた自民党の関係筋ばかり」(事情通)だという。そうでない地元民は、「おかしいと思っても口に出せない。あからさまにダム建設の中止を訴えれば、あとで何をされるか分からない」と語る。しっぺ返しを恐れているから、反対の声が聞こえてこないわけだ。ダム中止反対は、いわば「つくられた民意」(前出の事情通)というから変な話だ。

 もうひとつ、彼らを“推進派”に押しやっているのが「補償金」だ。これまでほとんど報じられていないが、この問題が地元民を縛っている。

「補償金問題は表に出ず、ブラックボックスになっているのが現実です」

 こう指摘するのは、「八ッ場ダム・足で歩いた現地ルポ」の著者で、ジャーナリストの鈴木郁子氏だ。水没する世帯や田畑の所有者に対する具体的な説得は1980年代から始まった。しかし、ハッキリしないことばかりだ。

「立ち退きのための補償金については個々の家の資産によってマチマチで、どこも言いたがりませんし、情報公開を取っても非開示なのです」(前出の鈴木郁子氏)

 日刊ゲンダイ本紙の取材では最高の家で10億円近いが、確たる話ではない。自公政権時代の国交省は地元説明会でさえ、下流都県から契約済みの家に支払われる感謝のお金に関する資料は配布しなかったという。一説には1戸当たり800万円くらいとされていたようだが、よほど公表したくない金額なのかと勘ぐられても仕方ない。

 移転を決意した人にとって、こうした補償制度が見直されたり、元に戻ることが怖い。それで「ダム建設を計画通りに進めてほしい」の合唱になるわけだ。すでにダム建設予定地周辺には、道路建設費も含めて3217億円の税金が投じられている。ダム本体建設にはさらに1400億円が予定され、そういった工事をアテにしている地元民も多い。地元観光協会や旅館関係者はダム完成後の新しい観光地に期待している。ここで中止は死活問題というのもうなずける。

 しかし、民主党は生活再建を支援するための特別措置法を準備し、何も過去の補償金を召し上げるつもりもない。国が買い上げた田畑をもう一度借りて農業を続ける方法だってある。

 世間は水没住民に同情する人ばかりではない。騒動拡大以来、長野原町の役場には全国から「ダム建設中止は当然だ」「地元だけの損得で反対するな」という抗議の電話が殺到している。

 政権交代の意味を深く考えない民放テレビのワイドショーや大新聞は「地元民がかわいそう」の論調でやっているが、この調子だと「地元エゴじゃないか」の大反発を食らいかねない情勢だ。

(日刊ゲンダイ2009年9月26日掲載)』

ようやく、双方に平等な報道がみられるようになってきました。突っ走りすぎる報道は時に大やけどをする可能性があることを感じなければなりません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月28日 (月)

危険性の天秤

2009年9月28日 曇り
湿度が高く、ジメジメして暑かった。

新型インフルエンザに関して。季節性インフルエンザのワクチンは特に高齢者において、罹患時の重症化を防御し、死亡率を低下させるとされています。(もちろん、そのときに流行している株がワクチン株と似ている場合です...。)新型インフルエンザの場合も当然、そのような効果は期待できるでしょう。

しかし、ワクチンはそれ自体、病原体を弱毒化して体に入れるという手技であることから、副反応から逃れ得ません。アメリカで1976年兵士よりH1N1の豚インフルエンザが確認されたとき、アメリカでは、この豚インフルエンザに対するワクチンを作り、大規模に接種を行いました。そのときに、接種者の中で副反応と思われるGuillain-Barre症候群が多発し社会問題となりました。その頃と現在とは、ワクチンの安全性に関しても隔世のモノがあるようですが...新型インフルエンザワクチンを大規模に接種する場合、予想できない副反応が多発する可能性は否定できません。

ちょっと古い記事です。

『【新型インフル】輸入ワクチンの治験 あすにも専門家ら集め決定 厚労省 2009.8.25 11:31
産經新聞

 新型インフルエンザのワクチンを海外から輸入することについて、舛添要一厚労相は25日の閣議後会見で「明日にも専門家や薬害被害者などを集めた会合を開き、治験(臨床試験)をするかどうかを決めたい」と述べた。新型インフルのワクチンをめぐっては、政府は不足分を輸入する方針を示しているが、安全性の確保などが課題となっている。
 通常の治験では5年程度かかるケースが多いため、舛添厚労相は「仮に治験をやっても特別承認になると思う」と説明。特別承認は、緊急時に限り日本と同程度の審査体制が整った国であれば、最小限の治験で承認が可能となる制度で、薬事法に規定されている。厚労省によると、特別承認が適用されれば初めてのケースになるという。
 また、海外メーカー側は緊急に作られたワクチンであることを理由に、副作用が出た際の免責を求めており、これについて舛添厚労相は「頭を悩ませている部分で、これも1日以内に結論を出したい。ただ法律の枠組みではないので、総理が判断するしかないだろう」と述べた。
 さらに、国がワクチンの必要量としてきた5300万人分の内訳を公表した。ぜんそくなどの持病を持つ人が約1千万人▽妊婦約100万人▽乳幼児600万人▽小中校生約1400万人▽65歳以上の高齢者約2100万人、医療従事者約100万人-という。』

日本国内で定期接種されている予防接種は被害の補償制度が確立しており、予防接種と副反応との間に関連性が認められれば、補償が行われます。予防接種自体がリスクを抱えているものだけに、このような補償制度がなければ予防接種も広く進まないと考えます。実際に、以前の日本脳炎ワクチンはその副反応かもしれないとされるADEM:急性散在性脳脊髄炎という疾患を接種後に発症した患者さんがいて、それが直接的原因となり接種が事実上停止されたことがあります。

免責となると、この制度と同じようなものですが、補償を受けた場合にはメーカー側の刑事的責任を問わないということになります。モラルの低下をもたらすかもしれません....。

このような意見もあります。↓

http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/090913influenzaikenshoyouyaku.pdf

輸入ワクチン自体の特別承認を認めるべきではないと...。ワクチンの危険性、そして、新型インフルエンザによる危険性。天秤にかけなければなりません。そして、その天秤はどちらに傾くか?これは、実際にやってみないとわかりません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月25日 (金)

弁舌

2009年9月25日 晴れのち曇り

これだけの目新しい方針を世界に示した日本国首相はいたのかな?これまで綿々と続いてきた自民党政権の中では、あまり記憶にありません。政権交代し新たな局面を迎えた日本の外交。外交デビューとしてはスムースにそしてしっかりと世界に対して『日本のビジョン』を示したのではないでしょうか?ただ、今後はこれを実行にうつすことが肝要です。

『新政策で日本経済再生…首相が国連総会で演説
 【ニューヨーク=小林弘平】鳩山首相は24日昼(日本時間25日未明)、国連総会で一般討論演説を行い、新たな経済政策を通じて日本経済を再生させ、世界経済をけん引する決意を表明した。

 首相は英語で演説し、東洋や西洋、先進国や途上国など、価値観や利害が対立する分野で日本が「世界の『架け橋』となるべく全力を尽くす」と宣言。具体的には、〈1〉世界的な経済危機への対応〈2〉気候変動問題〈3〉核軍縮・不拡散〈4〉平和構築・開発・貧困〈5〉東アジア共同体の構築――の五つの課題に重点的に取り組む方針を示した。

 世界経済について、首相は「予断を許さない状態が続いている」と指摘。「政権交代を通じた経済政策の見直しにより、日本経済は復活ののろしを上げる」と述べ、衆院選政権公約(マニフェスト)で掲げた子ども手当の支給、ガソリン税の暫定税率の廃止などの消費刺激策を実施し、経済再生を図ると強調した。

 開発・貧困の問題に関しては、途上国支援を強化する方針を示した。特にアフガニスタンの復興支援として、職業訓練などの社会復帰支援の検討も含め、有益な貢献を果たすと表明した。

 首相は、アジア重視の立場から、「新しい日本は、歴史を乗り越えてアジアの国々の『架け橋』となる」と述べ、近隣諸国との関係に影を落とす歴史問題の克服を訴えた。また、日本として国連安全保障理事会常任理事国入りを目指す方針を表明した。

(2009年9月25日02時17分 読売新聞)』

夢で終わらぬよう、頑張ってほしいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月24日 (木)

駄々をこねる

2009年9月24日 晴れ
すこしづつ季節が冬に向かっています。インフルエンザは徐々に蔓延中。

国政は空白が許されない分野です。このほど、民主党が大勝し政権が交代しましたが、その前に難題は山積しています。一刻の猶予も許されない問題として、新型インフルエンザの問題などがありますが、しっかりと体制を組んで、よりよい方向へと進んでほしいものです。社民党と国民新党との連立を組んだのは、参院での審議に迫力を与え自分たちの求める方向へ国政を導くためでしょう...。マスコミでは、辻本副大臣の駄々こねが紹介されていますが、これが本当ならば、彼女には「その資格はない」といって差し支えないと考えます。

『社民・辻元氏が駄々っ子状態 民主ため息 9月20日18時18分配信 産経新聞

 頑固に「護憲」を掲げる社民党が、鳩山由紀夫首相が率いる連立政権でさっそく足をひっぱり始めた。社民党きっての論客である辻元清美衆院議員の国土交通副大臣起用をめぐっても大混乱。組閣翌日に副大臣辞任というハプニングが起きる寸前だった。社民党は衆参12人の小所帯だが、外交・安保政策だけでなく、政権運営面の「火種」となりかねないドタバタぶりに、民主党からは「付き合いきれない」(党幹部)とため息が漏れている。(原川貴郎)

  ■ドレスで認証式、副大臣会議に現れた辻元清美氏

 18日午後、国会内の社民党控室で、辻元氏は国交副大臣就任を駄々っ子のように拒み続けた。

 辻元氏「やだ、やだ、やだ、やだ!」

 阿部知子政審会長 「そんなのダメ。やりなさい!」

 辻元氏「(福島瑞穂)党首が閣議で署名しちゃってるんですよ。もうどうしてくれるんですか、幹事長!」

 混乱は17日夜に始まった。前原誠司国交相から電話で副大臣就任の要請を受けた辻元氏は、社民党国対委員長であることを理由に断り、対応を重野安正幹事長に一任した。

 これを受け、重野氏は党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相氏と協議しようとしたが、電話がつながらず、福島氏は18日午前の閣議で、辻元氏の名前が掲載された副大臣名簿に署名してしまった。

 ところが、福島氏は閣議後の記者会見で「サインはしていない。平野博文官房長官からは『調整中の方がまだ何人かいる』とのことだった」と署名の事実を否定。最後は署名したことを認めたが、なぜ辻元氏の意向を踏まえず署名したのかは定かではない。

 辻元氏の抵抗を受け、社民党幹部は18日夜の副大臣認証式までに閣議決定を撤回させようと動いたが、官邸サイドは「できません」ときっぱり拒否。重野氏は国民新党幹部に「連立政権として十分な意思疎通ができていない」と不満をぶちまけたが、もはや白旗を上げるしかなかった。

 社民党の混乱に民主党幹部は「党内の連携ミスの責任をこちらに押しつけられても困る」とあきれ顔。辻元氏が国対委員長職に固執した理由は分からないが、辻元氏は平成15年に秘書給与流用事件で詐欺容疑で逮捕され、翌年2月に有罪判決を受けた。自民党幹部は「内閣に入ってくれた方が攻撃しやすい」とほくそ笑んでいる。』

わざとやってるととられてもおかしくない醜態です。与えられた職務を素直に受け入れ、その職責を全うすることが彼女の仕事でしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月20日 (日)

ブレがみられる。

2009年9月20日 晴れ
暑かった...。

さて、政権が民主党へと渡り、様々な面で政治が動いています。民主党は参院での単独多数を実現できないために、社民および国民新党との連立を行いましたが、私個人の意見としては「これはマズい選択である」と感じています。

まず、コレだけ隔たった政治的思想が一朝一夕にまとまるものではないということ...。政治家は自分の意見をそう簡単に崩してはならない。そして、簡単に崩すような方は、政治家には向いていない。ということです。

毎日新聞から。

「<子ども手当>「所得制限を」社民と国民新(毎日新聞 - 09月20日 19:41)

 民主党が衆院選で目玉政策として掲げた子ども手当創設に関し、社民、国民新両党の閣僚が20日、NHKの討論番組で、所得制限を設けるべきだとの認識を示し、所得制限をしない立場の民主党との隔たりが改めて浮き彫りになった。

 番組で、社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相は「限られた予算をどう有効に使うか知恵を絞り、社民党は所得制限を設けるべきだとの考えだった」と表明。国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相も「細かい所得制限は無理でも、大まかに1000万円とか何らか(の制限)を付けるのがいいのではないか」と同調した。

 これに対し、同じ番組に出演した藤井裕久財務相は「政治に対する信頼は、マニフェスト(政権公約)に書いたものを断固守るということだ。民主党のマニフェストには断固所得制限なしでやると書いてある」と反論する一方、「3党(連立)合意があるから話はこれからしなければならない」と協議には応じる姿勢を示した。

 民主党はマニフェストで、中学卒業まで1人につき月2万6000円(10年度は半額)を支給する子ども手当創設を提示。3党の連立政権合意では、子ども手当創設は盛り込んだが、細かい仕組みは先送りして書き込んでいない。【西田進一郎】」

国民は民主党のマニフェストを読んで、そして民主党を選択したのです。それを、国民新党と社民党がごちゃごちゃいうから、腰を折ってしまった。ということになれば、政治的には「国民に対する背任」であると言わざるを得ないでしょう。

そして、そのマニフェストに反するコトをごちゃごちゃと並べる閣僚には、最悪辞めて頂く覚悟で臨むべきです。連立を組んだのであれば、最大与党の言うことを聞け!という凄みがあってしかるべきです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年9月19日 (土)

タミフル早期投与の是非?

2009年9月19日 晴れ

すごく長い間、休みました。これからはある程度、書けそうです。

まずは、今回の新型インフルエンザにより亡くなられた12歳男児とその御家族に深甚なる哀悼の意を表します。

さて、新型インフルエンザ騒動。このほど、横浜の12歳男児(基礎疾患:気管支喘息)が亡くなられたことで、タミフル早期投与の是非?がとりざたされているようです。

『「感染疑い」でも治療薬投与を…厚労省通知

9月18日20時10分配信 読売新聞

新型インフルエンザに感染して死亡した横浜市の小学6年の男子児童(12)がタミフルなどの治療薬を投与されていなかったことを受け、厚生労働省は18日、感染の疑いがある患者については、感染が確定していなくても医師の判断でタミフル等の治療薬を投与できることを改めて周知する通知を都道府県などに出した。

 横浜市などによると、男児は2日午前、高熱を出して医療機関を受診、簡易検査を受けたが陰性だった。この医療機関ではタミフルなどの投与を受けず、翌日に容体が悪化して入院した。

最終更新:9月18日20時10分』

高熱がでれば、インフルエンザ抗原陰性であってもタミフルを投与するべきだという論調に流れていってますね...。どうでしょうか?タミフルを投与することにより、タミフル耐性のインフルエンザウィルスを誘導する可能性、以前問題になった、タミフル投与と異常行動の関連などは考慮に入れなくてもいいのでしょうか?

報道で手に入れることのできる範囲で、この患児の経過について調べてみると...。

『新型インフル未成年初の死者、横浜の小6

9月17日21時35分配信 読売新聞

 横浜市は17日、新型インフルエンザに感染した同市都筑区の小学6年の男子児童(12)が死亡したと発表した。

 男児は、気管支ぜんそくだった。死因は脳内出血とみられるが、新型インフルエンザとの因果関係は不明という。厚生労働省によると、国内の死者は疑い例を含めて15人目で、未成年は初めて。

 市によると、男児は2日午前、39度台の熱が出て、医療機関を受診。一時、37度台に下がったが、3日未明、40度に上がり、意識がもうろうとしたため、市内の病院の集中治療室(ICU)で治療を受け、心筋炎と診断された。

 簡易検査では陰性だったが、14日の遺伝子検査で感染が確認された。男児は意識不明だったため、タミフルなどの治療薬の投与は受けていなかったという。

          ◇

 厚労省によると、今月15日までに新型インフルエンザで入院した892人のうち14歳以下は68%で、重症例の多くを小児が占めている。これまでは比較的高齢の人が亡くなるケースが多かったが、感染の広がりとともに、小児の死亡例が増える恐れが高い。

 死亡した横浜市の男児(12)は気管支ぜんそくの基礎疾患があった。新型インフルの入院患者のうち、42%は持病があり、最も多いのは、ぜんそくなどの慢性呼吸器疾患だ。これまでの死亡例のほとんども、糖尿病などの持病がある。

 また、小児のインフル患者は大人に比べ、インフルエンザ脳症に陥りやすく、意識障害を起こして死亡する恐れもある。

 こうした状況から厚労省は、新型インフルエンザのワクチンの接種対象者として、持病のある人や1歳~就学前の小児などを最優先グループとし、次いで小中高校生や高齢者を入れる案をまとめている。

最終更新:9月17日21時35分』

インフルエンザ感染により発熱していたようであるが、当初の迅速検査ではインフルエンザAは陰性。外来でフォローしたが、翌日に高熱が再びみられ意識障害が出現。重症のためICU管理となった。その際の診断は心筋炎であった。集中治療を続けたが、意識は回復せず亡くなられた。死因は脳内出血であった。

少なくとも、基礎疾患である気管支喘息と今回の経過とは関連がなさそうに感じられます。また、インフルエンザに限らず、急性心筋炎は、それ自体が重症であることが多く、突然の心停止から死亡する可能性があります。そして、どの患者さんに心筋炎が発症しやすいか?などの予見因子はみつかっていません。

心筋炎でICU管理されていたのであれば、循環補助としてPCPS:経皮的心肺補助やIABP:大動脈内バルーンパンピングなどを受けていた可能性はあると思います。ひょっとすると経過途中で心停止した可能性もあるのでは?(これはあくまで私見です)そして、こういった集中治療をするために、血液が固まりにくくするような処置を行うことがあります...。

このような患児に早期にタミフルを投与すれば心筋炎を起こさずにすんだか?これには結論が出ていないでしょう。そして、現在は10歳から19歳の範囲で、タミフルの投与は原則禁忌(異常行動との関連から)となっており、初期の段階で『迅速検査でインフルエンザA抗原が陰性である12歳男児にタミフルを処方するのは難しかった』といわざるを得ません。

厚生労働省はタミフル使用に関して、そのような縛りを撤廃する旨の通達を出す必要があるのではないでしょうか?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2009年8月 | トップページ | 2009年10月 »