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2009年6月18日 (木)

難しい問題

2009年6月18日 曇り
朝から曇ってはいるのですが、雨は降りません。空梅雨です。

さて、日本において自身の意思を十分に表すことのできない小児が脳死に至った場合、現行の法制度であれば、その小児から臓器移植のための臓器を得ることは許されていません。臓器提供の意思表示を確認できないため、あるいは、脳死の原因に虐待の可能性を否定できないからともいわれています。

ただ、そのため『生きるには臓器移植しか道が残っていない日本の小児』はこれまで、生体間移植か外国に行って移植をうけるしか方法がありませんでした。特に心移植は生体間移植は当然不可能であり、拡張型心筋症などで移植しか方法の残されていない小児は、現在でも渡米したりして移植手術をうけるしかありません。

海外で臓器を得て生命を得ることは、当地の臓器を待っている患者さんたちには、どう映るのでしょう。移植を行う技術は十分に熟成されている日本において、小児だけは法整備の問題から国内での移植が行われない。

また、日本では亡くなった小児のご両親に、移植のための臓器提供を承諾するほどの素地が整っているでしょうか??難しい問題です。しかし、いつかは超えて行かなければならない問題でもあります。

臓器移植法改正「ようやく前進」「あと一歩」患者家族ら拍手

<以下、引用>
『臓器移植法改正「ようやく前進」「あと一歩」患者家族ら拍手

 「一歩前進だ」――。臓器移植法改正案が衆院本会議で採決された18日午後、15歳未満の臓器提供を可能にするなど移植増加につながると期待される「A案」が可決されると、傍聴席に詰めかけた患者家族ら賛同者から拍手がわき起こった。

 参院の審議を控え、先行きはまだ不透明なだけに、家族らは「成立に向け、さらに支持を訴えていきたい」と表情を引き締めていた。

 米国での心臓移植を目指した一人息子の聡太郎ちゃん(1歳)を昨年12月に亡くした中沢啓一郎さん(37)、奈美枝さん(34)夫妻はこの日、本会議場の傍聴席から身を乗り出すように、賛否の札を投じる議員の姿を見つめた。可決で拍手が起こる中、啓一郎さんはあふれる涙をハンカチで覆った。

 拡張型心筋症の聡太郎ちゃんは昨年8月、「年内が精いっぱい」と医者に宣告された。移植を受けるしか助かる道はなかったが、日本では15歳未満の臓器提供は認められていない。渡航移植には1億6600万円が必要だった。街頭募金で金銭面のめどをつけ、向かった米国で聡太郎ちゃんは力尽きた。

 「もっと早く法改正の議論をしてもらえれば、聡太郎も今、元気だったのではないかと思えてならない」。採決後、A案賛同者とともに国会内で記者会見した啓一郎さんは、悔しさをはき出した。妻が抱える息子の遺影を見つめ、「A案で採決できたよと報告できる。参院審議があるが、一歩踏み出せた。息子と共に最後まで頑張りたい」。奈美枝さんは「私たちと同じような思いをほかの人がしないで済むための一歩を踏み出せた」と控えめに語った。

 今年1月、9か月の長女心春(こはる)ちゃんを拡張型心筋症で亡くした岡田由紀さん(31)も、中沢さん夫妻の隣で本会議を傍聴。渡航移植を目指して募金活動の準備中に娘を亡くし、いつも遺影を持ち歩いているという岡田さんは「天国から見てくれていたと思う。参院での成立まで頑張りたい」とかみしめるように語った。

 A案を支持し、一緒に会見に臨んだ日本移植者協議会の大久保通方理事長(62)は「ようやく成果が一つ出たが、なぜこれほど時間がかかったのか。参院では迅速に集中審議し、確実に今国会で結論を出してほしい」と訴えた。

 一方、「議論が尽くされていない」などとして、移植の要件緩和に慎重なグループも国会内で記者会見し、落胆の表情を見せた。

 全国交通事故遺族の会の佐藤清志さんは「前日まで元気だった子が、急に事故や病気で脳死状態になった場合、家族は冷静な判断ができない」として、本人の意思が不明でも家族に判断が委ねられるA案に異議を唱えた。

 臓器移植法改正に反対する市民団体の川見公子事務局長は「難しい問題で、国会議員の中でも十分理解されたとは言い難いのに、短時間の審議で採決された。怒りを覚える」と話した。

(2009年6月18日22時32分 読売新聞)』
<引用終わり>


難しい問題です。しかし、臓器移植を待っている小児患者さんも一日千秋の思いで待ってることでしょう。時間もあまりないのが本当です。

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