« 覇権争い?? | トップページ | 正しく恐れる必要性 »

2009年6月13日 (土)

酸欠事故

2009年6月13日 曇りのち晴れ
冷房がないと、厳しい状況となってきました。

まずは、今回の日鉱精錬佐賀関製錬所にて業務中に酸素欠乏症と思われる事故に遭い亡くなられた3人の方々に心より哀悼の意を表します。

製錬所事故 酸欠?作業員3人死亡 大分 6月13日11時46分配信 毎日新聞
魚拓

<以下、引用>
『製錬所事故 酸欠?作業員3人死亡 大分
6月13日11時46分配信 毎日新聞

 13日午前8時50分ごろ、大分市佐賀関の日鉱製錬佐賀関製錬所から「作業員が倒れた」と119番があった。市消防局の救急隊員が駆け付けると、製錬所の港に接岸している貨物船内で作業員3人が倒れており、3人とも間もなく死亡した。現場の他の作業員らから、製錬所の警務室に入った一報では「酸欠で倒れたようだ」と報告してきたという。県警などは酸欠事故の可能性があるとみて原因を調べている。

 死亡したのは同市佐賀関、松金政広さん(63)▽同、森田憲治さん(52)▽同市志生木、幾嶋和仁さん(48)。3人とも関連会社の日照港運(大分市)の社員。

 消防や製錬所によると、作業員らは大型貨物船から銅の原料となる鉱石をクレーンで荷揚げする作業中。鉱石が保管されている船内と、外部に通じる船体上部の縦横約25メートルの大型ハッチを開け、松金さんが5、6メートル下にある鉱石の保管場所に下りた直後に倒れた。森田さんと幾嶋さんは、松金さんを助けようと保管場所に下りて倒れたという。

 船内に入る前に、中の酸素濃度を測定したところ、19.3%で通常の21%をやや下回る程度だったという。

 佐賀関製錬所をめぐっては、05年6月に鉱石運搬船内の銅鉱石積荷室で、清掃作業中の男性会社員(当時49歳)が酸欠で死亡。00年12月にも同製錬所の精金銀工場タンク内でひ化水素が発生し、補修作業中の男性(当時66歳)が多臓器不全で死亡した。【古田健治、梅山崇、深津誠】』
<引用終わり>

船倉などの密閉された空間に、酸素を吸収してしまう物質(あるいは生物)が入れられている場合、空間の酸素を使用され、著しく酸素濃度が下がっている可能性があります。通常の空気は酸素を約21%含みますが、酸素濃度が18%以下の環境に人間が入った場合、酸素欠乏症が生じるとされます。

Wikipedia:酸素欠乏症より引用します。

『人間は主に肺胞でガス交換をしている。肺胞毛細血管から肺胞腔に出てくるガスの酸素濃度は個人差もあるがおよそ16%であり、これが空気中の21%の酸素と濃度勾配に従って交換される。一回でも酸素16%以下の空気を吸うと肺胞毛細血管中の酸素が逆に肺胞腔へ濃度勾配に従って引っ張り出されてしまう(即ち、極論例として酸素10%の空気は、呼吸にとっては「10%酸素がある」のではなく「酸素を6%奪われる」空気ということ)。更には血中酸素が低下すると延髄の呼吸中枢が呼吸反射を起こして反射的に呼吸が起こり、呼吸をするとさらに血中酸素が空気中に引っ張られると言う悪循環が起こる。従って酸素濃度の低い空気は一呼吸するだけでも死に至る事があり大変危険である。また死亡前に救出されても、脳に障害が残る危険性がある。
低酸素の空気で即死に至らなかった場合でも、短時間で意識低下に至りやすいため気付いてからでは遅く、更には運動機能も低下することもあり自力での脱出は困難である。加えて酸素が欠乏しているかどうかは臭いや色などでは全く判別できず、また初期症状も眠気や軽い目眩として感じるなど特徴的でもないため、酸素の濃度が低いことに全く気づけずに奥まで入ったり、人が倒れているのを見てあわてて救助しようと進入した救助者も昏倒したりする。また低所やタンクなどで出入りにハシゴを使用するような場合は転落する危険があり、それそのものでの怪我は大したものでなくても、より低濃度酸素の空気に晒されると共に自力脱出はより困難になる。』

酸欠事故は非常に重大なことが多く、通常は心肺停止状態で搬送されてきます。今回は作業前の検査にて酸素濃度19.3%と酸欠事故が起こる基準よりは酸素濃度が高かったのですが、船倉の一部はかなりの低酸素だったのでしょうね...。自力での脱出が困難なため、気づいたときには既に遅く、どんどん悪循環に陥るところが恐ろしい病態です。

残念なことに亡くなられた方々の、ご冥福をお祈りいたします。

|

« 覇権争い?? | トップページ | 正しく恐れる必要性 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101068/45330210

この記事へのトラックバック一覧です: 酸欠事故:

« 覇権争い?? | トップページ | 正しく恐れる必要性 »