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2009年6月 1日 (月)

バイオ燃料

2009年6月1日 晴れ
結構暑い一日でした。

今日は少し毛色の違うお話し。植物などから作るバイオ燃料は、もとが光合成によりつくられた物質であるため、それを燃焼しても理論的には地球上にCO2の増大をもたらしません。そのため、地球温暖化を促進させないとして、化石燃料に取り代わるべきとされています。しかし、バイオ燃料の目指すものは理解できますが、その方法を良く考えないといろいろと問題を起こすことになります。米国では食物であるトウモロコシなどを原料にして作るバイオエタノールは食材の高騰を招き問題化したこともありました。また、製造過程で出るCO2などもあり、全くCO2を増やさないバイオ燃料はありません。

原料とする作物により、投入したエネルギーと取り出せるエネルギーの比が違うようです。米国のトウモロコシの場合、投入量のエネルギーを1とすると取り出せるエネルギーは1.3とされ、生産時+使用時の温室効果ガスの排出量は化石燃料であるガソリンと比較して22%減少することが出来るようです。ブラジルのサトウキビにより作られるバイオエタノールは投入量のエネルギーを1とすると、取り出せるエネルギーは8とされ、温室効果ガスの排出量はガソリンにくらべ56%減少できます。

ブラジルのサン•マルチーニョ(バイオエタノール)工場では、サトウキビの残りかすを燃やし、行程で必要とする熱を得ており、電力会社による電気は全く使用していないようです。ここまですると、かなりCO2の排出量を減らすことは出来るでしょう。しかし、ブラジルのバイオエタノールも問題がない訳ではありません...。労働者の問題です。労働は過酷を極め、熱中症などで亡くなる労働者も結構いるようです。

バイオ燃料は地球温暖化に対する対策として有望なものでありますが、全く問題のない燃料ではないといえます。

<新日本石油>バイオガソリン大規模販売を開始…1都6県で 6月1日11時36分配信 毎日新聞
魚拓

<以下、引用>
『<新日本石油>バイオガソリン大規模販売を開始…1都6県で
6月1日11時36分配信 毎日新聞
 新日本石油は1日、関東1都6県のガソリンスタンド(計861カ所)で、植物からつくるバイオエタノールを混ぜたバイオガソリンの販売を開始した。温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みで、バイオガソリンを大規模に販売するのは同社が初めて。同社は来年度以降、全国の店舗に広げる。

 バイオエタノールから合成した化合物「バイオETBE」をレギュラーガソリンに1〜8%混ぜたもので、走行性能や価格は従来のレギュラーと同じ。「環七堀之内サービスステーション」(東京都杉並区)では、のぼり旗やポスターで販売開始をPRし、ドライバーがセルフサービスで「環境にやさしい燃料」を次々に給油していた。

 石油業界では今年度中にバイオガソリンを20万キロリットル販売する計画。同社は4.7万キロリットルの販売を目指しており、二酸化炭素(CO2)の排出量を年間約3万トン減らす効果を見込む。【三沢耕平】』
<引用終わり>

ちなみに、米国ではガソリンとエタノールの混合比はガソリン:エタノール=15:85、ブラジルではエタノール100%の様です。1から8%というのは...混合比がちょっと低いようですが...車の問題もあるのでしょうか?

将来はもう少し効率的で食料に直接関係しないバイオ燃料が実用化されるべきです。一つは、『藻類』を利用したものです。米国では火力発電所から排出されるCO2を利用して藻類を人工的に栽培しバイオディーゼル燃料を作るといった実験も行われています。藻類は栽培に要する単位面積あたりの燃料生成が桁違いに多いのです。

ECO JAPAN リポート 技術事始/藻類から作るバイオ燃料 2009年4月20日
魚拓

<以下引用>
『ECO JAPAN リポート
技術事始/藻類から作るバイオ燃料
2009年4月20日
湖沼などで繁殖する微細な植物「藻類」を原料にしたバイオ燃料が世界中で注目を集めている。食料と競合せず、狭い面積で大量に培養できる点が特徴だ。軽油と同程度の価格にまで下げられる潜在力を秘める。
 トウモロコシやサトウキビなど、食料を原料にするバイオ燃料を第1世代とすれば、ジャトロファなどの草本や建築廃材(木材)、藻類など非食料を原料にするものは第2世代に当たる。第1世代が、食料価格の高騰を引き起こしたとして、国際社会の批判を浴びたことで、第2世代の開発競争が加速している。
 中でも藻類が優れているのは、狭い面積でも大量に油が採れることだ。下の表のように、大豆は1ha当たり446Lしか油を生産できないが、藻類なら9万8500Lとけた違いに多い。バイオ燃料は、ガソリン代替のバイオエタノールと軽油代替のバイオディーゼルに大別されるが、藻類を原料としたバイオ燃料はバイオディーゼルに含まれる。
 米国では藻類を原料にしたバイオ燃料を開発するベンチャー企業が続々と登場。研究室レベルのものから、大規模な培養を試みるものまで様々あるが、実用化は5〜10年後といわれる。すぐにビジネスになるような話ではないが、産業界の藻類への関心は並々ならぬものだ。
 CO2削減を迫られる航空業界では、米ボーイングの航空機に藻類から作ったバイオ燃料を搭載した飛行試験が相次いでいる。従来のジェット燃料にバイオ燃料を20〜50%混ぜる。約1%が米サファイアエナジーが生産した藻類によるバイオ燃料だという。ある関係者は、「航空だけでなく、化学や食品、重工業、医薬など、幅広い業界が藻類に触手を伸ばしている」と明かす。』
<引用終わり>

地球温暖化に対する切り札として、藻類を原料としたバイオ燃料が実用化されることを望みます。このような新しい技術の実用化は少し楽しみでもあります。

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