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2009年5月10日 (日)

タミフルの問題

2009年5月10日 晴れ

さわやかな晴天...風はそよぐ程度で、『過ごしやすい』という言葉がお似合いの一日です。

さて、国内で初感染が確認された新型インフルエンザ。米国内での感染拡大のスピードをみる限り、感染力は凄まじいものと思われ、国内での蔓延は時間の問題と考えます。そうすると、今後は治療についての議論が必要となります。

厚生労働省は、インフルエンザ治療薬であるタミフル(リン酸オセルタミビル)の10歳代への投与を基本的に禁忌としています。その理由は、インフルエンザに罹患した同世代へのタミフル投与により、高所からの転落や走行中の自動車に飛び込むなどの生命に関わる異常行動がみられたからということです。しかし、タミフルと異常行動との因果関係については、しっかりとした証拠を得られていません。

この、新型インフルエンザ問題が生じてきた当初の5月1日ごろに、保健所(県)に『新型インフルエンザに罹患した同世代の小児が、当院を受診した場合にタミフルを投与してよいか?』と尋ねたことがあります。その回答は、『H5N1であればもちろん許可したと思われるが、H1N1であり弱毒であるので、厚生労働省の担当部局に問い合わせる』とのことでした。

実際問題として、これだけ世間を騒がしている新型インフルエンザで、感染拡大を阻止しようとしているのに、タミフルをどのように使用するか?について、その答えが末端まで浸透していないのには驚きを隠せません...。治療として使うのか?予防投与はどのようにするのか?国がキチンと決めて、臨床の第一線にいる医療者に示すべきです。

そういう後ろ盾がなければ、臨床医はタミフルをビクビクしながら使うことになるでしょうね...。本当は禁忌となっているのに、勇み足でつかっちゃった、そして、何らかの副反応で患者さんに悪い転帰が訪れたら...。誰の責任にされるでしょう?

でも、16歳の児に使ってるようですね...。

4人目の感染確認=男子高校生、順調に回復−新型インフル・厚労省 5月10日17時35分配信 時事通信
魚拓

<以下、引用>
『4人目の感染確認=男子高校生、順調に回復−新型インフル・厚労省
5月10日17時35分配信 時事通信
 国内初の感染者が確認された新型インフルエンザについて、厚生労働省は10日、感染者の大阪府立高校の生徒2人と教師の計3人とともに、米国発の航空機で帰国した同校男子生徒の感染を新たに確認したと発表した。順調に回復しているという。国内の感染者はこれで4人となった。
 一方、同省は4人と同じノースウエスト航空25便で入国した164人のうち161人と保健所を通じて連絡を取り、重い体調不良がないことを確認した。残る3人の所在確認を急いでいる。
 厚労省によると、4人は生徒と教師計36人でカナダでの交流事業に参加し、米デトロイトから8日夕、成田空港に到着。男子生徒2人=いずれも(16)=と男性教師(46)の感染が確認された。翌9日になって体調不良が認められた他の生徒7人について、千葉県衛生研究所などが遺伝子検査をしたところ、1人が陽性となり、国立感染症研究所が確定検査をしていた。
 大阪府教育委員会などによると、新たに感染が判明した男子生徒(16)は9日午後、38度程度の熱とせきの症状があり、千葉県内の感染症指定医療機関に搬送された。
 同省によると、生徒はタミフルの投与を受け順調に回復。体温は10日午後2時現在で36度7分で、せきはない。先に発症した生徒2人も36度5分と37度で、せきはない。教師は38度の熱とせきがあるが、症状は軽くなったという。』
<引用、終わり>

しばらく、新型インフルエンザの話題が続きそうです。

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