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2008年8月 1日 (金)

リケッチア感染症

2008年8月1日 晴れのち雷雨

リケッチア感染症(いまはオリエンティアなどと呼ぶのか?)は時としてコワい経過をとります。通常のβラクタム系抗生剤は効果を示さず、テトラサイクリン系抗生剤などの普通ファーストチョイスで使用しない抗生剤が著効するため、慣れていないと治療が遅れてMOF(多臓器不全), DIC(播種性血管内凝固症候群)にて不幸な転帰をとることがあるためです。

代表的は疾患は「つつがむし病」で、これはツツガムシにより媒介される感染症で、ツツガムシ病リケッチアが病原体とされます。日本において重要な、もう一つの疾患は「日本紅斑熱」というもので、これはダニにより媒介され、発熱、紅斑を伴って発症するもので1980年代に発見された比較的新しい病気です。そして、高齢者において「日本紅斑熱」に罹患し死亡者がでています。

怖い野山のダニ…宮崎市の70代女性が「日本紅斑熱」で死亡 8月1日20時30分配信 読売新聞
魚拓

『怖い野山のダニ…宮崎市の70代女性が「日本紅斑熱」で死亡 8月1日20時30分配信 読売新聞

 宮崎市は1日、市内の70歳代の女性が感染症「日本紅斑(こうはん)熱」で死亡したと発表した。

 日本紅斑熱は、野山にいる病原体を持ったダニに刺されると感染する。

 女性は腰と足の指の間に刺された跡があった。厚生労働省によると、日本紅斑熱での死者は全国5例目。人から人へは感染しないという。

 発表によると、女性は7月18日に39度の発熱や発疹(ほっしん)が出て診療所を受診。別の病院に入院した23日に意識不明となり、多臓器不全で25日、死亡した。女性は、7月10、14、15日に市内の山へ夫と散策に行った際にダニに刺されたとみられる。

 日本紅斑熱は1984年に徳島県で発見され、07年は宮崎県内で4件、全国で98件確認された。

最終更新:8月1日20時30分』

発熱、発疹を伴う感染症にはリケッチア感染症を少し念頭に置いた上での診療が必要です。初期の時点で、疑えるかどうか?これがその患者さんの転帰に少なからず影響すると思われます。

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コメント

リケッチア感染症など昔、寄生虫学で学んだだけで実際に診たことはありません。
しかし、これも今は、早期に診断がついていたら死亡にいたらなかったと、いう地雷になるのでしょうかね。

こんな見方にすぐになってしまう…
スレ違いですみません。

投稿: 雪の夜道 | 2008年8月 2日 (土) 04時01分

 大学6年生の時、「おそらく」ツツガムシ病にやられました。まだ抗体が一般では測れない頃で、本当にツツガムシだったかどうか分からないんです。でも、キャンプに行って2週後くらいから発熱。40度くらい出たからきつかったすよ。
 さすがに大学いけなくて、うちで抗生物質飲みながら寝てたけど治らず。病院に行ったら即日入院でした。

 でも、刺し跡も発疹もなくて熱だけなんで、原因がなかなか分からず。エコーや、リンパ節生検とかやっても不明。確か入院2週目から、テトラサイクリン系を使い出して、みるみる熱が下がりました。めざましく体重が減ったけど、1ヶ月で元に戻りました・・・orz

 というわけで、必ず発疹や刺し跡があるわけではないというのがピットフォールとなり得ます。お気をつけください。

投稿: 山口(産婦人科) | 2008年8月 2日 (土) 08時46分

雪の夜道さま

こんばんは
コメントありがとうございます。

>これも今は、早期に診断がついていたら死亡にいたらなかったと、いう地雷になるのでしょうかね。

うーむ、そうですね....。
しかし、本症例では診断に遅れがあったかどうかは、記事から推定することは難しいですね...。

投稿: いなか小児科医 | 2008年8月 2日 (土) 22時27分

山口(産婦人科)さま

こんばんは
これ、キツかったでしょうね...。

ツツガムシは結構、疑い例で、MINO使ってよかったというような方がいます。βラクタム系薬、使用して解熱しない患者さんは要注意でみてアヤシければMINOに切り替えてやってます。

投稿: いなか小児科医 | 2008年8月 2日 (土) 22時38分

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