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2008年6月24日 (火)

尾辻議連の動き

2008年6月23日 晴れ
久しぶりに爽やかな一日でした。

厚生労働省は「医師の絶対数は充足している。現状の医師不足は地域或は診療科による偏在によるもの。」という大ボラを吹いてきました。医療費亡国論という妄論に毒されて、厚生労働省は限界点を超えるまで医師数、医療従事者数の抑制を続け現状の医療崩壊にたどりついたのですが...その認識はまだまだ甘いと言わざるを得ません。

医師養成数の大幅増と社会保障費の大幅増。これのみが、10年後に現状を打破してくれる方策でしょう...。骨太の方針で示された、年間2200億円づつ社会保障費を削減する方針は、コレを実行にうつすと間違いなく医療の崩壊を招きます。どうか、ココは現実を見つめ、方針の大幅転換を願いたいところです。

超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(会長・尾辻秀久参院議員)は舛添厚労相に対して意見を申しました。そして、少しづつ動きのある気配です。

医学部定員増の決議を厚労相に提出―超党派議連
魚拓

『超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(会長・尾辻秀久参院議員)は6月18日、舛添要一厚生労働相と大田弘子経済財政担当相に対し、医学部定員の削減についての閣議決定と、社会保障費の年間2200億円削減方針の見直しを求める決議を個別に提出した。17日に福田康夫首相と閣議決定の見直しについて合意した厚労相は、勤務医の労働環境にも言及し、「(勤務医不足は)偏在だけの問題ではない。全力を挙げてやる」と述べ、医師の増員対策に注力する意向を表明した。』

医師数の大幅増と医療費の大幅増はセットでなくてはなりません。日本での医師の待遇が悪ければ、国外にドンドン流出します。閣議決定の見直しはほぼ決定事項のようです。

『議連の決議は、▽「医学部定員の削減に取り組む」という従来の閣議決定を見直し、医学部定員を大幅に増加▽社会保障費の年間2200億円の削減方針を見直し、必要な医療予算を十分確保▽「わが国の医療現場は、あらゆる人々の理解と協力によって支えていかねばならない」との意識を国民全体に涵養(かんよう)▽勤務医の就業環境と待遇の改善に取り組む病院、医育機関、自治体、団体等への支援を抜本的に拡充―の4点。』

どれも、現在の医療現場を救うために必要な事項であると感じます。

『医学部定員については、削減に取り組むとした1997年の閣議決定を見直すとしており、具体的には定員を毎年400人ずつ増やし、現在の8000人を10年後に1万2000人にまで増やすことを打ち出している。診療に従事する医師数が2割弱増え、現在の約26万4000人から30万6000人にまで増加すると見込んでいる。』

毎年、400人づつ定員を増やすということは、これは大変なことです。人員の整備もそうですが...キチンとお金を付けないと上手く行くはずがありません...。

『厚労相は17日の首相との会談で、医師の数を増やす必要性について言及。閣議決定を事実上撤回することなどで合意した。議連の申し入れを受けて厚労相は、18日の「安心と希望の医療確保ビジョン」会議で、医師増員やスキルミックスなどの方針を打ち出した。また、勤務医の労働環境について、「労働基準法違反といってもよいような状態。一週間に80時間働いている人(の労働時間)を40時間に減らすだけでも、勤務医が倍要るということ。偏在だけの問題ではない。全力を挙げてやる」と、その改善も含む抜本的な対策を講じる考えを表明した。』

頼もしいコトバです。しかし、ヒトと同時にお金ももってこなければ上手くいきません。道路を作るお金をやはりシフトするべきでしょう。税収に関しても考えなければなりません。日本は所得税の累進課税が不十分のカタチであるとされます。また、企業に対する課税も....問題ありとのことです。医療福祉を支えて行くためのお金を考えておかなければなりません.....

『大田担当相は「歳出・歳入一体改革は重要だが、医療本体の機能を損なってまで財政を再建すればいいとは思っていない」と述べた。17日に示した「骨太の方針2008」の素案について、「後発医薬品や重複検査など、既定経費の中で効率化できるものはせねばならない。しかし、医療現場で起こる医師不足、救急医療、勤務医の待遇改善、産科や小児科の問題にはしっかりと対応すると素案に書いた。財源については、無駄をゼロにして、政策を立て直す。それでもというときは、負担の議論をセットで考える」とした。
 これに対し、議連の尾辻会長は「くれぐれもシーリングの時に変なことをしないように」とクギを刺した。』

ここは、コトバに弱さを感じます。「それでもというときは、負担の議論をセットで考える」とのことですが、財源の出所などについては明確に示していません....。政府はノラリクラリといったところでしょうか?

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コメント

骨太の方針ということばを読んで、い・つ・も嘘つきの方針としか読めません。骨太鉄骨の家みたいなキャッチコピーですものね。
骨太というのは数百年持つ建築のようなことをいい、それは法隆寺のようなものを指すと思います。下記、登録者しか読めなければごめんなさい。

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t011/200806/506898.html

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t011/200806/506934.html

投稿: 雪の夜道 | 2008年6月24日 (火) 22時21分

こんにちは
雪の夜道さま

>嘘つきの方針としか読めません。

まったく、その通りに感じます。^ ^

投稿: いなか小児科医 | 2008年6月26日 (木) 12時21分

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