« 後頭部の腫瘤と血小板減少 | トップページ | DPCについて »

2008年6月28日 (土)

後頭部の腫瘤と血小板減少_診断治療編

2008年6月28日 雨のち曇り

昨日の症例の続きです。
患児は人工呼吸器を装着されたが、翌日には呼吸状態が改善し抜管できました。後頭部の腫瘤は、表面が紅く、やわらかいものでした。当時、オーベンであった小児科部長は『この腫瘤は恐らく血管腫で、血小板減少を伴っているのであればKassabach-Merritt症候群を合併しているのであろう』と推察。一日経過して、血小板は更に1万まで減少し、皮膚に出血斑が出現。腫瘤の皮膚生検よりさきに、ステロイドによる治療を優先。パルス量のメチルプレドニゾロンを使用し、一旦は血小板が10万程度まで上昇。

その間に、皮膚生検を施行していただき、結果は「毛細血管種」でした。ステロイドはプレドニゾロンで20mg/日程度まで減量し経過を観察しましたが、血小板は一進一退。入院すること2ヶ月、腫瘤の退縮傾向もみられず、感染を契機に血小板は一気に3,000に減少しました。

血小板の輸注を行い、当時はインターフェロンやIVRも発達していない時期でしたので、最後の手段として放射線治療を行っていただきました。表面に近い腫瘤ですので、電子線を用いて治療しました。

効果は歴然としており、一旦上昇した血小板は正常下限を割ることがありませんでした。ステロイドは漸減中止でき、腫瘤もみるみるうちに退縮しました。

放射線治療後、1ヶ月で退院し、その後経過フォローしましたが...腫瘤は跡形もみられない状態になり、血小板も低下することはありませんでした。

追記です。Kasabach-Merritt 症候群の実際に症例の紹介があります。(本日御紹介している文章のモトとなった方ではありません。)

|

« 後頭部の腫瘤と血小板減少 | トップページ | DPCについて »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101068/41675211

この記事へのトラックバック一覧です: 後頭部の腫瘤と血小板減少_診断治療編:

« 後頭部の腫瘤と血小板減少 | トップページ | DPCについて »