方針の転換??
2008年4月19日 晴れ
時折、低い雲がみられますが、概ね晴れといった状況です。
さて、新聞における社説はその新聞社の姿勢を表しているといって過言でありません。そして、そこに記載された内容で、その新聞社の風格までをもみることができます。更に、「舌の根の乾かぬうちに....」という方針の転換は....はっきりいって好かれるものではありません。
毎日新聞の社説で現在の医療崩壊についてかたったものとして社説:安心の仕組み 医療費の抑制はもう限界だというものがありますが、以前の毎日新聞の姿勢からすると、いわゆる大転換というにふさわしい変わり方といえます。
ただ、この中の最後にある...『医師の団体は指導力を発揮して、医師不足・偏在対策に手を打ってもらいたい。』という記述は...どうでしょう。最大限の努力をしてるかもしれませんね...。政治的なチカラが必要でしょう。そして、国民のコンセンサスも....。そのためには、正確な情報を国民に伝えることが必要ではありませんか?
ブログで頑張っても、一部の方々にしか伝わりません。マスメディアにおける正確な現状理解が必要です。是非とも....。
本日参照させていただいた記事です。
『社説:安心の仕組み 医療費の抑制はもう限界だ
保険証があれば、いつでも、どこでも医者にかかることができる。しかも世界で最高水準の医療が、それほど大きくない負担で受けられる。日本の医療が世界から高い評価を受けてきたゆえんだ。
しかし、誇りとしてきた安心の医療制度がいま、音を立てて崩れつつある。小泉純一郎内閣の「小さな政府」政策には功罪があるが、医療費抑制策によって医療制度は根幹から揺らぎ始めた。
医療崩壊ともいえる現象が一気に噴き出したのだ。小児科や産科の医師が不足し、救急医療の現場では患者がたらい回しにされるケースが相次いでいる。病院経営の赤字が膨らみ、勤務医は過酷な仕事に疲れ果て、開業医をめざして病院から去っていく。少子化対策が声高に叫ばれるのに、現実には医療ミスの裁判を恐れて産科医が減っている。
医療費の削減を狙った後期高齢者(長寿)医療制度は高齢者を落胆させ、強い怒りが広がった。高齢者の怒りは国の政策への痛烈な批判と受け止めなければならない。政府の説明不足もあるが、背景には「医療費カットは高齢者切り捨てだ」という不信感がある。政府は高齢者の不信や不安を取り除くためにも明確なメッセージを送るべきだ。
高齢者の医療費は現役世代の5倍かかる。年間30兆円を超す医療費の3割以上は老人医療費が占める。高齢化が進めば、医療費が増えるのは自然の流れだ。一方、少子化によって現役世代が減るため世代間の仕送り方式で運営される社会保障制度の基盤が崩れるのは目に見えている。
政府の医療費抑制策に国民は一定の理解を示したが、実行されてみると、さまざまな問題が表面化した。厚生労働省は診療報酬の見直しをテコに日本医師会の力をそごうとした。だが、診療報酬の配分を開業医から勤務医に移すための見直しは進まず、医療費抑制のしわ寄せは病院経営や勤務医にのしかかった。
加速する医療崩壊の実情をみると、医療費抑制はもはや限界に達したと言わざるをえない。日本より早く同じ医療崩壊が起きた英国では医療費を増やす政策に転換し、危機を乗り越えつつある。こうした経験にも学ぶ必要がある。
国は医療費抑制の功罪を再点検し、医師不足・偏在対策など必要な所には増やすべきだ。検査漬けなどムダを省くことも重要だが、それ以上に抑制策によって疲弊した医療の立て直しが必要だ。早急な医師の増員や、地域に計画的に配置するための施策を取ることも急いでほしい。これは日本医師会をはじめ医師や医療機関の協力がなくてはできない。医師の団体は指導力を発揮して、医師不足・偏在対策に手を打ってもらいたい。
毎日新聞 2008年4月19日 0時02分』
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コメント
先生は寛容ですね。サラサラと書いてありますが、私にはタンマリ毒が含んでいるように読めました。
「お前が言うな」の感情的な部分はともかく、相も変わらず「開業医設けすぎ」論はしっかり織り込んでありますし、最後まで「増やす」の言葉は慎重に回避しています。
個人的に笑うのは、日医の力を「そいだ」事は肯定的に書いておきながら、「そいだ」日医に期待するなんて論旨はどうかと思います。
もっと言えば「医師不足・偏在問題」の解決の主体は国であり、日医を出してくるのが筋違いも良いところです。ここはあくまでも医療崩壊は「医師が主犯」にもっていく算段に読めてしかたありません。
もっとも私の見方も偏見があるのは間違いありませんけどね。
投稿 Yosyan | 2008年4月20日 (日) 10時10分
こんばんは
Yosyan先生
コメントありがとうございます。また、レスが遅れまして申し訳ありません。
>サラサラと書いてありますが、私にはタンマリ毒が含んでいるように読めました。
鋭いですね...(笑)えータンマリと...です。
>もっと言えば「医師不足・偏在問題」の解決の主体は国であり、日医を出してくるのが筋違いも良いところです。
言いたいことを、はっきりとお伝えいただきました...。新聞社は国を相手にしなきゃ!と思ってます。(笑)
投稿 いなか小児科医 | 2008年4月23日 (水) 00時12分