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2008年4月17日 (木)

続編を読みました

2008年4月17日 晴れのち曇り
グングンと新緑の葉っぱ、は伸びて行きます。

さて、一昨日ちょいと噛み付いたDPCに関しての記事、毎日新聞は続編を掲載しました。

(下)大病院に定着 難しい線引き

『病状などで入院費を決める「診断群分類(DPC)別包括評価」は、本来、病態の重い急性期の患者が入院する大病院が対象だった。ところが、数が増えるとともに、慢性期の療養病床を持つ病院や中小病院も手を挙げるようになった。どこまで対象を拡大するのかには異論も多い。制度の課題を追った。』

どのような課題が示されるのか?

『昨年10月、DPC対象病院の今後のあり方をめぐって開かれた中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会では、厳しい意見が飛び交った。

 DPCはそもそも、大学病院などを対象に始まった経緯がある。ところが、対象病院とその前段階の準備病院の増加につれ、当初はゼロだった100床未満と小規模の病院が193病院に増えている。心疾患や脳神経疾患などに特化し、回復期のための療養病床も持つケアミックス病院も交じる。

 DPCは、一般病床での入院期間が一定日数を超えると、病院の収入が減る仕組みになっている。このため、「ケアミックス病院では、一般病床の患者を療養病床に移した後に、再度、患者を一般病床に入院させるなどの好ましくない運用をするケースもある」といった指摘があった。』

病院でも、収入は出来るだけ欲しい....当たり前です。そのためのコトは、違法ギリギリでもやるでしょう。診療報酬は徐々に減らされ、病院は維持して行くのにギリギリの状態だからです。職員みんなで頑張って、一生懸命患者さんを診ているのに、カツカツの状態であるというのが真相です。余裕はありません。
そして、人件費を決めると思われる、病院1床あたりの職員数は欧米の平均と比較すると僅かに23%という報告もあります。欧米の4から5分の1の人員でやってても、維持して行くのがやっと....。明らかに診療報酬体系はオカシイ!
DPCに手を上げるのは、その報酬体系が「うまくやると儲かる」からなのです。しかし、前のエントリーで示した通り、高度の倫理性がないと患者さんに対して不利益を与える可能性が出てきます。DPCにおける闇の部分といえます。

『課題はこれにとどまらない。今年1月、川鉄千葉病院(千葉市)が、DPCによる医療費請求をめぐり、実態とは異なる病名を付け、不当請求を行ったことが明らかになった。こうした不当請求は以前から報告されており、中医協も、請求の透明性を高める方針を打ち出した。

 導入当初は、一般病院への拡大に対し、日本医師会などの反対が強かったが、急性期医療はDPCという流れは定着したと見る医療関係者は多い。一方で、DPCの導入には、看護師の配置基準を手厚くしたり、診療録の管理体制を充実させる必要があり、中小病院にはハードルは高い。

 「今後の医療制度改革は、一般病床はDPC病院という前提で進むだろう。DPCへの参入条件をクリアできなければ急性期医療を担う病院として存続できず、それ以外の病院は、療養病床や老健施設などへの転換を迫られる時代に突入する可能性が高い」と国際医療福祉大の高橋泰教授(医療経営管理)は話している。』

そうですか、DPCやんないと急性期やれないんですね....。これは、前からいわれてきたことですけどね...。この動きの裏には、何があるのでしょうか??医療費は本当に削減しなければならないのでしょうか?標準化することは一部では良いことかもしれません。しかしこれを究極に推し進めれば、アメリカの医療のように、持たざる者は医療を受ける権利を持たないということになり、到底、国民が納得するものではなくなるでしょう...。

こういったことを書いてほしかったです...記者さん。

本日参照させていただいた記事です。

『(下)大病院に定着 難しい線引き
「一般・療養併設型」参入に異論
 病状などで入院費を決める「診断群分類(DPC)別包括評価」は、本来、病態の重い急性期の患者が入院する大病院が対象だった。ところが、数が増えるとともに、慢性期の療養病床を持つ病院や中小病院も手を挙げるようになった。どこまで対象を拡大するのかには異論も多い。制度の課題を追った。(阿部文彦、写真も)

厳しい意見


急性期と慢性期の医療の連携を生かし、早期からのリハビリに取り組む(群馬県伊勢崎市の美原記念病院で)
 「(急性期用の一般病床と慢性期の療養病床を擁する)ケアミックス病院について、いろいろと問題が出ている」「急性期とは少なくとも、患者が回復期リハビリとか療養病床に行くような状態ではない」

 昨年10月、DPC対象病院の今後のあり方をめぐって開かれた中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会では、厳しい意見が飛び交った。

 DPCはそもそも、大学病院などを対象に始まった経緯がある。ところが、対象病院とその前段階の準備病院の増加につれ、当初はゼロだった100床未満と小規模の病院が193病院に増えている。心疾患や脳神経疾患などに特化し、回復期のための療養病床も持つケアミックス病院も交じる。

 DPCは、一般病床での入院期間が一定日数を超えると、病院の収入が減る仕組みになっている。このため、「ケアミックス病院では、一般病床の患者を療養病床に移した後に、再度、患者を一般病床に入院させるなどの好ましくない運用をするケースもある」といった指摘があった。

病院長の悩み

 「なぜ、(ケアミックス病院を)はずそうとするのか。大病院の方が優れているという偏見があるのでは」。美原記念病院(群馬県伊勢崎市)の美原盤(ばん)院長は、やきもきしながら、中医協の論議を見守った一人だ。2年前にDPCを導入した同病院は、急性期用の一般病床45床と、回復期のリハビリ用療養病床99床を持つケアミックス病院だ。

 同病院では、頭を切開せずに脳血管障害を治療するガンマナイフ、最先端の脳梗塞(こうそく)治療薬t―PAなどの高度医療を売り物にする。手術直後からのリハビリテーションにも力を入れ、入院日数はDPC対象病院の全国平均よりも5日以上短い。退院して自宅に戻る割合も65・3%と高い。さらに、再入院率は全国平均を下回る。

 しかし、中医協ではいったん、療養病床数が多い病院をはずす案も検討された。最終的に、この案は撤回されたが、「専門分野に特化したケアミックス病院は、質が高く、コストも安い医療を実現することが可能だ。病院の実態を見極めて論議すべきだ」と主張する。

高いハードル

 課題はこれにとどまらない。今年1月、川鉄千葉病院(千葉市)が、DPCによる医療費請求をめぐり、実態とは異なる病名を付け、不当請求を行ったことが明らかになった。こうした不当請求は以前から報告されており、中医協も、請求の透明性を高める方針を打ち出した。

 導入当初は、一般病院への拡大に対し、日本医師会などの反対が強かったが、急性期医療はDPCという流れは定着したと見る医療関係者は多い。一方で、DPCの導入には、看護師の配置基準を手厚くしたり、診療録の管理体制を充実させる必要があり、中小病院にはハードルは高い。

 「今後の医療制度改革は、一般病床はDPC病院という前提で進むだろう。DPCへの参入条件をクリアできなければ急性期医療を担う病院として存続できず、それ以外の病院は、療養病床や老健施設などへの転換を迫られる時代に突入する可能性が高い」と国際医療福祉大の高橋泰教授(医療経営管理)は話している。』

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