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2008年4月 8日 (火)

試案の重大な問題点

2008年4月8日 晴れ

ハラハラと桜の花弁が舞っています。葉桜になるのはどうしてこんなに速いのだろう...。

さて、厚生労働省が主導して開催している診療行為に関連した死因究明制度を検討する会議では、このほど第3次試案を示しました。マスコミさん方はこぞってこの案を持ち上げているようですが....重大な欠陥がありそうです。

『遺族求めれば捜査せざるを得ず  警察庁・米田刑事局長
MEDIFAX 2008年04月07日(月)5380号
警察庁の米田壯刑事局長は4日の衆院厚生労働委員会で、厚労省が3日に公表した診療行為に関連した死因究明制度創設に向けた第3次試案について、「現在、検討されている医療安全調査委員会(仮称)の枠組みでは、刑法上の業務上過失はそのままだ」と述べ、患者や遺族からの訴えがあれば捜査せざるを得ないとの考えを示した。

その上で、岡本充功氏(民主)の「調査が迅速に進まない場合、遺族の早く解決してほしいという願いがあれば、警察は捜査に乗り出さざるを得ないと考えているのか」との質問に対しては、「その通りだ」と答弁した。

ただ、米田刑事局長は「死因究明制度の創設で期待されているのは、委員会で十分な調査が行われ、遺族の『処罰感情』といったものが解消され、わざわざ刑事手続きに持っていくことで紛争解決するケースが少なくなるということだと考えている」とも述べ、「結果の重大性」に着目したものではないとする第3次試案の内容については肯定的な認識を示した。』

そもそも、医療事故や医療過誤の捜査は非常に難しい。そして、それは、「医療界の中に居る人間であったとしても」です。医療事故が起こった背景に何があるのか?それを理解できずに、業務上過失傷害、業務上過失致死を追い求める姿勢があれば、日本の医療は萎縮し衰退します。実際に執刀医の逮捕拘留までに至った福島県立大野病院事件はその象徴ともいえるでしょう!

医療事故の捜査に着手する入り口は複数必要ではないと思います。ある一定の標準で、「ここまでは仕方がないだろう」としなければ、現場は混乱し萎縮するだけです。複数の入り口を作ることは、いわゆる「ダブルスタンダード」となります。このようなセキュリティホールを残しておいては、何のための制度創設か??わからなくなります。そして、日本の医療を決定的にへといたらしめるでしょう!

このままの試案が法制化するとなるととんでもない事態が生じます。そして、それを作ったものたちは大罪人とうたわれるでしょう。

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