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2008年3月11日 (火)

医療費抑制の結果

2008年3月11日 晴れ
よい小春日和でした。

そろそろ国民の間にも理解されてくるのでしょうか?日本の異常な状況を....。

産經新聞の記事
救急搬送拒否 「医師不足」「病院減」背景に構造問題 連続勤務、36時間にも 3月11日16時38分配信 産経新聞
魚拓

『医療機関による救急搬送受け入れ拒否問題の背景には、医師不足や救急病院の減少など医療現場が抱える構造的問題があり、政府全体の取り組みが急務になっている。』

その通りです。国は重い腰をあげなければならないでしょう。

『医師不足は、平成16年度に導入された新臨床研修制度をきっかけに深刻化。新人医師が2年間、大学の医局を離れて研修に専念できる仕組みになったが、その裏で、医局が地方に派遣した医師を呼び戻すようになり、自治体病院を中心に医師が足りなくなってきた。このため、地域によっては勤務医の連続勤務時間が、当直を含めると36時間を超えるケースも珍しくない。』

深刻化したベースには潜在的な医師不足があったのです。そして、現場の医師たちは献身的な努力で現場を支えてきたのです。しかし、脆い崩壊しかけた状況に、追い打ちをかけるような楔が打ち込まれました。それが、新臨床研修制度であり、医療費の削減であったのです。そして、逃散は始まった。構造的な問題をそのままにしてきた政府、厚生労働省は罪が重いと感じます。

『自治体病院の経営に詳しい伊関友伸・城西大准教授は「救急の現場は患者を受け入れたくてもできないのが実態。医師が怠けているわけではない」と強調する。』

救急患者さんを受け入れることができなくて、搬送途中に亡くなったとの報道を目にすると、やるせなくなります。受け入れたくても、受け入れることができない。身を切られる様な選択を迫られているのではないでしょうか??報道からは....「医師は怠慢だ」というキモチが読み取れるとときも多いのです。

『政府はようやく重い腰を上げ、20年度から10年間は大学医学部の定員を増やすことを決めたが、地方のある病院長は「暫定措置にすぎない。医療費を抑制する国の基本的な考え方を変えなければ、医師不足は解消しない」と訴えている。』

厚生労働省はどの程度の医師数が適正か?どう考えているのでしょうか??10年間増員させただけでは、到底追いつかないような気がします。

因に、日本の公共事業費と社会保障費を国際的に比較したものがあります。
http://www.fukuyama.hiroshima.med.or.jp/iryou/shakaihoshou.html

この中には、『国が支出している社会保障,公共事業をそれぞれGDPで割った比を調べると,日本は社会保障に3.4%,公共事業に6%使っています.イギリスでは社会保障に12.4%,公共事業には1.4%しか使っていません.日本以外のすべての国は公共事業よりも社会保障を優先させているのに,日本だけが公共事業重視の政策を行っています.』という記述がみられます。

先進国の中では、社会保障費が公共事業費よりも少ない国はありません。それでも、政府は医療費抑制を続けたいようです。このような医療費抑制が遠因となり、現在の状況を起こしているのです。

本日参照させていた記事です。

『救急搬送拒否 「医師不足」「病院減」背景に構造問題 連続勤務、36時間にも
3月11日16時38分配信 産経新聞

 医療機関による救急搬送受け入れ拒否問題の背景には、医師不足や救急病院の減少など医療現場が抱える構造的問題があり、政府全体の取り組みが急務になっている。

 医師不足は、平成16年度に導入された新臨床研修制度をきっかけに深刻化。新人医師が2年間、大学の医局を離れて研修に専念できる仕組みになったが、その裏で、医局が地方に派遣した医師を呼び戻すようになり、自治体病院を中心に医師が足りなくなってきた。このため、地域によっては勤務医の連続勤務時間が、当直を含めると36時間を超えるケースも珍しくない。

 これに追い打ちをかけているのが救急病院の減少だ。厚生労働省によると、入院可能な2次救急病院は19年3月末現在、全国で3153施設で、15年より118施設減。医師不足が病院を救急業務からの撤退に追い込む例も見られる。

 自治体病院の経営に詳しい伊関友伸・城西大准教授は「救急の現場は患者を受け入れたくてもできないのが実態。医師が怠けているわけではない」と強調する。

 政府はようやく重い腰を上げ、20年度から10年間は大学医学部の定員を増やすことを決めたが、地方のある病院長は「暫定措置にすぎない。医療費を抑制する国の基本的な考え方を変えなければ、医師不足は解消しない」と訴えている。』

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