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2006年11月30日 (木)

周産期医療の黄昏....

2006年11月30日 晴れ
明日から師走です。今日より朝の気温で3から4℃低い予報です。現在、入院患者さんは6人、外来は平均で50人程度を推移していますが、急激に気温が下がると突発的に増えることがあります。

さて、日本の医療を取り巻く環境はやはり厳しい様です。特に産婦人科、小児科などの人材確保に難のある分野では、ますます厳しい状況となっていきそうです。

小児・産科、引き続き減少=医師不足を反映−厚労省調査(時事通信)

『厚生労働省は30日、2005年の医療施設・病院に関する調査結果を発表した。医師不足が深刻化している小児、産婦人科のある病院数は、それぞれ前年比で2.4%、3.1%減少。産婦人科では、分娩(ぶんべん)を実施した施設数が48.9%と調査開始以来、初めて5割を下回った。』

病院数ですので、集約化が進んでいる可能性もありますが、集約化しなければならないのはやはり人材が不足しているからです。産婦人科施設においては昨今の逮捕起訴事件の影響もあってか...お産を止める施設が増えてきているのであろうと思われる結果です。

このまま推移すると、日本の周産期医療は地方から破綻する恐れがあります。(というより、奈良県などでは既に破綻しているいえるのかもしれません...)一旦、崩壊し荒廃してしまった地域での医療を立て直すにはものすごい労力がかかると思います。人材は一朝一夕では育ちません...。

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 産科と小児科がどんどん減っていますが、有効な手だてを打てないまま、さらに「指をくわえて何もしない」厚生労働省のお役人がそこにいます。まぁ、これは国策なので仕方ありません。地元の自治体は県庁や市役所...... [続きを読む]

受信: 2006年12月 1日 (金) 09時21分

» 悔いのないように。 [いずみんのふくろ]
インフルエンザ予防接種については引き続き考え中。 さて、昨日の検診では通常の諸チ [続きを読む]

受信: 2006年12月 2日 (土) 00時27分

コメント

先生も背景を変えましたね。いい感じですね。

人材は一朝一夕で育たない、全く同感です。ここのところが医療界だけでなく日本全体でないがしろにされている部分なのではと感じています。

でもこうやってネット上に意見を述べることで少しずつ共感してくれる人を増やすしかないですね。

投稿 クーデルムーデル | 2006年11月30日 (木) 23時21分

 これから本当にどうなるんでしょうか?困ったものですね。日本で安心して子育てが出来るっていうセーフティネットなくして、少子化対策なんて画に描いた餅に終わってしまいそうに思いました。

投稿 Skyteam | 2006年12月 1日 (金) 03時05分

集約化の話は福島事件の後に出てきたと思うのですが、あれから1年も経っていないのに事態はドンドン進行しているように感じます。

地域事情により異なるでしょうが、集約化というより残存拠点死守の様相を呈しているように思えてなりません。この残存拠点は余裕をもって集約化したというより、他の拠点が壊滅した上の最後の牙城と言う色合いです。

では牙城に余力があるかと言えば、そうとはとても思えず、「ここが無くなれば」の医師の最後の使命感で支えている感があります。

現場は悲愴ですが、政府の危機感は非常に乏しいと思います。医者の習性で春の人事異動までは大きな動きは無いかもしれませんが、来春に牙城病院が落城しない保証はどこにもありません。

事態がそこまで切迫していると感じるのは私だけでしょうか。

投稿 Yosyan | 2006年12月 1日 (金) 13時33分

こんにちは。
わたしは都内に住んでおりますが、最近通っている総合病院の産婦人科が急に込んできたのでたずねたところ、同じ区内の別の総合病院が分娩制限をはじめたため、お産を希望する妊婦さんが流れてきたとのことでした。両親学級で病棟見学の際には、お産が重なり見学応対の助産師さん以外のすべての助産師さん、看護婦さんが出払っていました。
Yosyan先生のブログなどで、都内の救急医療が危機的な状態というのは伺っておりましたが、もしかして産科もそれほど気楽な状況ではないのかも…と感じています。

投稿 いずみん | 2006年12月 2日 (土) 01時32分

 昨日の新聞でとある大学の産婦人科教授のコメントがありました。
 「8年ほどまえから産婦人科医の集約化を自治体にお願いしていたのに、うちだけは医者を残してくれとばかり言われた。そうこうするうち皆疲弊してしまって辞めてしまった。自治体は今頃になって集約化してくれと言うが、もう誰もいないのだ。」
 やはり医療行政は間違っているとしか言いようがありませんね。

投稿 クーデルムーデル | 2006年12月 2日 (土) 10時58分

みなさま
コメントをありがとうございました。

クーデルムーデルさま
>人材は一朝一夕で育たない、全く同感です。

ここは重要で、恐らく行政の方々は、水道の蛇口を捻るよろしくいい人材は湧いてくると思っているのでは?と感じることがあります。『崩壊してからでは遅いんですよ。』と伝えたいです。

>やはり医療行政は間違っているとしか言いようがありませんね。

そうですね。行政の中にいると現場のことが見えなくなるし、現場のことを理解しようとしないんでしょうね。小手先だけの処置ではなく、長いスパンで考えたグランドデザインを持ってほしい。と切に願うのみです。

SkyTeamさま

>少子化対策なんて画に描いた餅に終わってしまいそうに思いました。

ほんと、もう既に終わっているかも?と思うフシがあります。鳴り物入りで打ち上げた、乳幼児手当?予算不足で先延ばしですよ...少子化対策なんて本気でやっているとは思えません。

Yosyanさま

>現場は悲愴ですが、政府の危機感は非常に乏しいと思います。医者の習性で春の人事異動までは大きな動きは無いかもしれませんが、来春に牙城病院が落城しない保証はどこにもありません。

そうなんですよ。大学の医局に頼っている病院のうち、一部は来春かなり厳しい局面を迎えるでしょうね...地域を支えている病院が潰れてにっちもさっちもいかなくなって、気付くんでしょうね...こんなに事態が進行していることを....

いずみん さま

>Yosyan先生のブログなどで、都内の救急医療が危機的な状態というのは伺っておりましたが、もしかして産科もそれほど気楽な状況ではないのかも…と感じています。

恐らく気楽な状況にはないと思います。救急もそうですが、産科には訴訟の影がつきまといます。産科医の志望者は減少し続けており、それは都内とて別物と考えるわけにはいきません。対象とする住民が多いだけに、一つの地域で産科医療が潰れると、隣接する地域に影響して次々とドミノ倒しの様相を呈する可能性があると危惧しております。

投稿 管理人 | 2006年12月 2日 (土) 23時30分

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