生体腎移植にまつわる報道
2006年10月4日
一日、更新できませんでした。少し天候は下り坂です。急激な気温の低下から、気管支喘息の児の入院が増えています。
さて、ある病院で行われた「生体腎移植」について、臓器売買の可能性が指摘されています。日本では献腎(死体腎)移植は例数が極端に少なく、血縁間における「生体腎移植」が相当数行われていると考えられます。特に、小児で末期腎不全となり透析導入された患者さんは、両親のうちどちらかから腎臓を移植することも多いのではないかと思われます。移植の結果、免疫抑制剤の内服を続けなければならないことや、免疫抑制に関連した感染症の発生などもありますが、透析に比べQOL(Quality of life)は格段に良好です。
血縁のある親→子間の生体腎移植は臓器売買とは全然かけ離れた存在と考えます。そこには、私利私欲はほとんど関係せず、子供の窮状を「何とかしたい」という気持ちがあるだけのようにも感じます。過熱した報道では、ときに「生体腎移植→汚い」とでも感じさせるような記事もあるように思いますが...生体腎移植には別な面もあるということを理解していただきたいと思います。
読売新聞の記事です。
『愛媛県宇和島市の総合病院を舞台にした患者側と臓器提供者(ドナー)による臓器売買事件で、国内の生体腎移植をめぐり、ドナーを「親族」に限定した日本移植学会倫理指針の“網”を逃れるため、両者の関係を偽装したりする実態が、患者らのカウンセリングにあたってきた医師の証言でわかった。
手術前に患者がドナーと偽装結婚する例もあり、病院側は学会指針より厳しい独自規定を設け、自衛を図っている。
証言したのは、東京女子医大腎臓病総合医療センターで35年間にわたり腎移植患者らのカウンセリングを担当してきた精神科医、春木繁一さん(65)(松江市)。
偽装結婚があったのは約10年前で、夫婦は腎臓移植を控えた中年女性と、ドナーになる予定だった「夫」。手術前のカウンセリングの際、夫婦の態度に疑問を抱いた春木医師が、夫婦と繰り返し面談を重ねていたところ、女性の前夫から「2人は偽装夫婦」と“告発”する手紙が届いた。』
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コメント
初めまして。
報道の仕方によって受けての取り方は歪んでしまうなぁと思いながらNEWSをみていました。丁度同じ時期に身近な人が移植のために渡米することになっていたのでなんとも言えない気分でした。
移植に関してやはり賛否両論ありますがどちらが正しいとも言えずやはり難しい問題だと思います。
投稿: おたんこナス | 2006年10月 6日 (金) 16時27分
おたんこナス さま
コメントありがとうございました。
難しい問題ですね...
ある国では、腎臓を片方売るのは立派な職業??として成り立っていることもあります。
日本がそのような社会にならないよう祈っています。
投稿: 管理人 | 2006年10月 6日 (金) 21時50分
たしかに、今回の件で、生体腎移植が悪いって事になりかねないですよね。
マスコミの報道を見る限りは。
そうなったら、困るのは本当に腎移植を必要としている、患者さんなんですけどね。
TBありがとうございました。
こちらからも、TBさせて頂きますね。
投稿: Dr. I | 2006年10月11日 (水) 02時39分
Dr.Iさま
こんばんは
コメントありがとうございます。
過熱すると、的外れな方向へ進みがちですので...
心配です。
投稿: 管理人 | 2006年10月11日 (水) 23時52分