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2006年9月 6日 (水)

堀病院事件への声明

2006年9月5日 雨
少し涼しくなってきました。秋の気配を感じます。

神奈川県産科婦人科医会から堀病院事件に対する声明が出されています。

『堀病院に対する警察の家宅捜査に関する見解

 今般の横浜市瀬谷区堀病院における神奈川県警生活経済課による保健師助産師看護師法違反容疑での、警察官60名にもおよぶ異常な家宅捜査および大々的報道は、現在、すでに分娩受け入れ状況が許容限界を超えて破綻状態にある神奈川県内の分娩医療機関ならびに妊婦に深刻かつ多大な影響を及ぼしております。
 当神奈川県産科婦人科医会は、神奈川県の産科救急システムの創設・充実等、神奈川県における母子の健康と安全のため最大限の努力をしてまいりました。この立場から、今般の事態により、きわめて深刻な県内の産科診療環境の悪化が加速することを憂慮しております。
 当会は、堀病院での診療内容が、分娩経過の全体を産科医師が把握しつつ、担当医の監督責任のもとで十分な経験・技量を身につけた看護師による産婦の正常経過の観察を担当医が補助情報として利用する範囲内であることを確認しており、現行の法令に背反するものではないと確信しております。
 神奈川県産科婦人科医会は、神奈川県警の家宅捜査に強い遺憾の意を表明するとともに、今後の堀病院への全面的支援を表明いたします。今後想定される事態に対しても、全国の皆様にご支援を賜りたく、お願い申し上げます。

2006年9月4日

         神奈川県産科婦人科医会
         会長 八十島 唯一』

みなさま御存知の堀病院事件は、妊婦への内診を経験が深い看護師であっても、助産師の資格を持っていなければ許さないという検察の決意を表明したものです。私がいままで勉強してきた範囲では、助産師さんの数はほぼ足りている、しかし、助産師さんの資格を持っていても助産師として働いていない方や、ある特定の病院にスゴく多数の助産師が雇用されており、凄まじい偏在が生じている。そのため、一般の産科診療所には助産師さんは回ってこない(つまり、不足している)ということです。

日本のお産の恐らく半分以上は、産科診療所で行われていると考えますが、そのほとんどが、助産師不足です。神奈川県警とそれに引き続く各県の警察検察が同様の基準で捜査を行えば、大方の産科診療所は「お産が不可能」の状態となります。そのお産は一部の産科センターに集中し、あぶれた妊婦さんはいわゆる「お産難民」となってしまいます。

「お産難民」は助産院に誘導するような新聞の風潮もありますが、現状の助産院は緊急時の処置に迅速に対応できるものではないことがほとんどで、小児科医としてはオススメしません。現状にあった、フレキシブルな対応が必要です。

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