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2006年8月20日 (日)

矛盾する記事?

2006年8月20日 曇り時々雨
暑い日が続いています。

2つの記事が気になりました。
へき地の医師確保で中央組織=総合対策に明記へ−厚労など3省(時事通信)

『厚生労働、総務、文部科学の3省は19日、離島やへき地などで深刻化する医師不足に対し、国としても人材確保面で直接支援に乗り出す方針を固めた。全国各地に多数の病院を持つ国立病院機構などの中央組織でつくる協議会を設置し、医師を送り込める体制を整える方向だ。
 3省の連絡会議が8月中にもまとめる総合対策に盛り込み、2007年度予算の概算要求などに反映させる。』

産科施設、適齢期女性が多い大都市も不足(読売新聞)

『出産適齢期(20〜39歳)の女性が出産できる病院・診療所の数(人口1万人当たり)は、埼玉県や東京都など大都市圏ほど少ないことが、日本産婦人科医会の調査で明らかになった。
 これまで地方の産科医不足が叫ばれてきたが、適齢期の女性が多い大都市圏も深刻な状況にあると言えそうだ。
 調査は昨年12月から今年2月にかけて、産婦人科のある全国の医療機関6363施設を対象に実施。5861施設(回答率92・1%)から回答を得た。
 その結果、実際に出産を取り扱っている医療機関は、2905施設(病院が1247施設、診療所1658施設)に限られていた。出産適齢期の女性1万人当たりに換算した全国平均は、1・69施設だった。』

最初の記事では、「離島やへき地などで深刻化する医師不足に対し」とへき地での医師不足に焦点を当てていますが、「これまで地方の産科医不足が叫ばれてきたが、適齢期の女性が多い大都市圏も深刻な状況にあると言えそうだ。」とのことで、地方だけの問題ではない(少なくとも産婦人科領域では...)ということになり2つの記事には矛盾が感じられます。

現在、地方で医師不足が顕著なところには、暫定的にその地の医学部の定員を増大させるという苦肉の策がとられようとしていますが、都会でも医師不足は進行しているのではないかと....暫定的に医師を少し増やしたとしても、都会の病院も医師が不足しており「その部分が充足されるまで、地方には医師が回ってこない。」ということになるのではないかと危惧します。

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コメント

拙blogでも述べましたが、横浜でも産科医が不足していると国会でも議論していました。
この矛盾は恐らく厚生労働省が残念ながら正確なデータを駆使し、グランドデザインをもち30年のスパンで者を見ることが出来ていないことに起因するのではないかと思われます。

投稿: なかまた | 2006年8月21日 (月) 00時04分

こんばんは
なかまた先生

コメントありがとうございます。

まったくいわれるとおりと考えます。政策を行うものは、国全体の長期的展望にたって物事を決めていかねばならないのではないかと...

最近の厚生労働省には予防接種の件といい、政策があっちこっちしている状態ですね...現実を直視して今後は医療崩壊を防ぐに有効な策を提案していただきたいと切に思います。(無理かもしれませんが...)

投稿: befu | 2006年8月22日 (火) 00時24分

「足りているのに偏在」が大建前の厚生労働省ですが、日本中に「偏在」の影響により、足りていない地域は次から次へと出現していますが、未だかつて余っている地域について言及した事がありません。

志望診療科の偏りによる「偏在」も、足りない診療科は産科、小児科を始め上げられますが、余っていて仕事が奪い合いになる診療科の出現は聞いたことがありません。

厚生労働省が漠然と余っていると考ええいた大都市圏でさえ足りないのなら、これは医者が偏在しているのではなくて「足りない」だけの事です。反論したければ具体的に余っている地域を示し、余っている診療科の実態を公表したらどうなんでしょうかね。

今は例外的に足りない事をシブシブ認めつつあるようですが、そのうち例外だらけになりそうな予感がします。ごく僅かの厚生労働省お墨付の足りている地域と、大部分の例外的に足りない地域みたいに色分けされるブラックジョークもそのうち聞けそうです。

そうそう定員増加にようやく重い腰をあげたようですが、おそらくbefu先生が定員増加の恩恵を受ける頃には定年が来そうですね。医者の養成にどれだけ時間がかかるかを、ちゃんと計算しているかが、かなり疑問なんですがどんなものなんでしょう。

どこかの知事のように「医者の養成には時間がかかるので、8年経たないとこの病院の産婦人科に医者(一人医長)を呼べない」なんて認識では怖ろしいと思っています。

投稿: Yosyan | 2006年8月22日 (火) 15時36分

こんばんは
Yosyan先生

コメントありがとうございました。

拙ブログでもいくつかの記事で申し上げましたが...
「医師は足りていない。」ということであると思います。

厚生労働省の方々は、医師が立派に独り立ちするまでの期間をどの程度と踏んでいたのでしょうか?(いや、そんなことは多分考えもしなかったのでしょうね...)

投稿: befu | 2006年8月22日 (火) 20時56分

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