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2006年8月30日 (水)

助産師さんの問題...レス

2006年8月30日 雨
雷もなっていましたが、そうひどくはありませんでした。

助産師さんの問題については様々な方々からコメントをいただきありがとうございました。コメント欄で返答しようとも考えたのですが...やはり、読みづらいこともあり新たに記事を立てました。
尚、いままで医療関係者と法曹界の方々と思われる方々には敬称を「先生」としていましたが、区別がつきにくくなっていることもあり、今回から、すべての方々への敬称をまとめて「さま」とさせていただきたく存じます。

<医療って さま
毎日新聞は今回の報道に関して、かなり偏った報道を展開しているように感じます。私が医師だからでしょうか?
助産院の問題は、(医療界では)すでにかなり以前より指摘されているところですが、なかなか一般の方々には理解していただけない部分でもあります。一つには、やはりマスコミが「影」の部分を報道しないという態度にあるからかもしれません。

< yuchan さま
一つ前の記事で扱った新聞の社説は冷静な観点で報道しているように感じました。現在の法制度と現場との乖離をなくすように動くべきであると思います。

<小児がんと生きること管理人さま
現場の新生児科医より貴重なコメントをありがとうございました。助産婦さんの位置づけを考えることは必要と感じます。分娩において、100%安全はありません。(これは医療の全体にいえることですが...)日本の周産期医療が母体死亡率、乳児死亡率において世界一の状態なのは、周産期医療に従事する皆様のたゆまぬ努力の賜物であることは、おそらくその現場を知るもののほとんどが認識するところではないかと考えます。
そして、それを維持しつづけるには、助産師さんと産科医のあいだに隔絶があってはならないと考えます。

<流風 さま
産婆さんは、現在でいうと助産師さんであり、助産院であると言い換えることができます。確かに、妊娠分娩は正常な生物の再生産という捉え方もでき、できるだけ自然にするほうが良いと考えることもできます。しかし、妊娠や分娩には100%の安全はありません。現在、巷を賑わせています「堀病院」の件にしても、発端は数年前の母体死亡にあると考えられます。そして、分娩時における危急事態は実は分単位で対応しないと母児ともに、救命できない場合もあるような、非常にスピードの速い事象であります。対応としては、緊急で帝王切開を行う、輸血を行うなどの医師でなければ施行できないものが含まれます。助産師さんだけで運営している助産院では、こういった処置が分単位で行えないのはおわかりいただけることと思います。
ただ、ある程度のリスクを承知されて、「やはり自然のかたちがよい」と選択されるのであれば、昔ながらの産婆さん、助産師さん、助産院での分娩を選ばれるのはその妊婦さんの自由であるとも考えます。

<山口(産婦人科)さま
マスコミは助産院のリスクについても報道すべきであると思います。特に毎日新聞はかなり偏った報道姿勢ですね...冷静な報道をと望むところでありますが、期待することが罪なのでしょうか??(悲)

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コメント

レス集にコメントするのも変なんですが、あまり目立たないところにと言う趣旨ですのでご了解を。

保助看法を読み直していたのですが、看護業務、助産師業務の区分が実に曖昧かつ杓子定規のように感じてなりません。助産師が扱える範囲と行なえる行為の定義も同様です。

この曖昧さの元を考えると、保助看法もそうですし、助産師の存在を支持する人間もそう考えているであろう、「お産には正常のものと異常のものがあり、これは最初から区分できて見分けられる」の前提があるような気がします。

そこには正常な経過をたどるだろうと予測されていたお産が、途中から途轍もない難産に変わるケースは想定されていないと考えます。正常のお産とは分娩が終了して、初めて結果としてわかるものであると言う思想が無いと言う事です。

ここで正常のお産しか扱えない助産師の存在価値が、どうかと言う問題を考えるべきではないかと思います。産科において分娩業務を行なうのは産科医師のはずです。産科医師がいるのに助産師が分娩を単独で行なうケースなど、どれほどあるのでしょうか。

帝王切開になっただけでも助産師は必要ありません。その他異常分娩になっても助産師は必要ありません。すべて医師と看護師でOKです。

となれば助産師にしかできず、助産師がルーチンワークとして行なう業務は、分娩進行を観察する内診だけになります。その業務のためだけに助産師が存在している事になります。さらにその業務は少なくとも2002年までは看護師でも違法性無く可能であり、支障はとくに無かったかと存じます。

つまり助産師なる存在が、本当に独立した職業として必要なのかと言う事です。言いたせば私は助産所でのお産など怖くて信じられません。あれほどいつトラブルが起こるかわからないお産を、あんな貧弱な設備で行なう事の恐ろしさを、どれほど実感しているのか理解が難しいという点でです。

あくまでも助産所という選択を世間が残したいと言うのなら、たった1年の修学期間での免許でなく、少なくとも複数年の修学期間と、免許取得後に実戦にて1~2年の義務研修期間は必要だと考えます。

助産師なるものが、医療の中でどう必要なのかまで問題は遡って考えるべきだと思っています。分娩前の内診をさせるためだけしか必要ないのであれば、その存在価値を再考する時期ではないかと考えます。

投稿: Yosyan | 2006年8月31日 (木) 13時28分

こんばんは
Yosyanさま

前のエントリーでも触れましたが、敬称を「先生」から「さま」に統一させていただきました。

助産院の問題は以前よりくすぶっていましたよね....
現在の状況のなかで、助産院を積極的に勧める理由は、我々医療者からは見いだすことはできません。
しかし、一般の方々にはそういうわけでもない様です。

<助産師なるものが、医療の中でどう必要なのかまで問題は遡って考えるべきだと思っています。
そうですね、産科医のいない状況での助産院は今後は規制すべきかもしれません。産科医のいる施設内での助産院はこれからは重要性を増すのではないでしょうか?

投稿: befu | 2006年8月31日 (木) 23時08分

 自然にこだわって母子共に危険にさらしながら、あとは病院に押し付けておしまい、という話を聞くとそう思います。それで助産院では母子共に死亡・障害がないと言われても。
 妊娠中気をつけたからって絶対に異常分娩にならないなんて言えないし。

 結局正常分娩と異常分娩は終わるまで区別できないのに、正常分娩しか扱えない助産師に開業権があることが時代に逆行しているのだと思います。

 助産師に処置できるようにさせようという意見もありますが、やはり医師としての知識がないと蘇生・救命など緊急事態の判断は難しいと思います。逆にOBナースとして統一してもいいのかも。

投稿: 医療って | 2006年9月 1日 (金) 05時09分

医療って さま
こんばんは

コメントありがとうございます。

様々な、ブログを参考にさせていただいていますが、産科医のいる病院に併設された形でない助産院は、やはり作るべきではないという流れですね。

産科婦人科学会の声明がでましたが、分娩第1期までの内診を経験の深い産科看護師に許可するべきであるというのが以前からの主張であるとのことです。

厚生労働省のお役人さんが、現場の声をきいて、その部分まではOKという通達がでれば....状況は変化するものと思われます。

ただでさえ、絶滅の危機なのですから、フレキシブルな対応が欲しいところです。

投稿: befu | 2006年9月 1日 (金) 21時36分

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