情報の不足2
2006年8月8日 晴れ
台風が3つ近づいている様です。そのうち一つが上陸しそうです。
小児の心肺蘇生については第3話まで進んでいますが、最近の報道を読むとどうしてもそちらについて意見を書かざるを得ません。
今回も情報の不足、そしてマスコミの論理誘導の感を否めません。
まずは、今回の報道に出てくる、亡くなられた新生児の患者さん、及び、その御遺族の方々に深い哀悼の意を表しますとともに、医療がこの限界を超え進歩し続けることを望みます。
分娩で頭蓋骨骨折、新生児死亡=愛育病院、医療ミスか−警視庁(時事通信)
『東京都港区の愛育病院(中林正雄院長)で、器具を使って分娩(ぶんべん)したところ、新生児が頭蓋(ずがい)骨骨折の仮死状態で生まれ、翌日に死亡していたことが8日、分かった。同病院が警察に適切な届け出をしていなかった可能性もあり、警視庁麻布署は医療ミスの疑いもあるとみて、業務上過失致死容疑で病院側から事情を聴いている。
調べでは、6日午後5時すぎ、病院内で港区の女性(38)が女児の出産を開始。同9時ごろ、出産が長時間になり、母子に負担が掛かると判断した男性医師(31)が、鉗子(かんし)を使い新生児を挟んで取り出す方法を選択したが、約30分後に頭蓋骨が骨折した状態で生まれ、7日午前9時20分に死亡が確認された。』
鉗子分娩は文字通り、赤ちゃんの頭を鉗子でつかんで外に引っ張り出す手技です。吸引分娩という方法は陰圧をかけたカップで頭を引っ張って分娩する方法です。(因に私自身も吸引分娩で産まれたとのことです。)この記事からは情報不足のため伺えませんが、鉗子分娩で分娩させなかった時にはこの新生児はどうなっていたのか?これが問題です。明らかな胎児仮死徴候があって、児頭がかなり下りてきている場合は、鉗子分娩で引っ張り出すこともあるのでは?と考えます。そして、分娩が成功しない場合はどうなるのか?この場合も「死」が待っているのではないかと思います。
また、もう一つ決定的な情報不足は頭蓋骨の骨折と新生児の死亡との間に因果関係があるのかということです。周産期仮死が原因で亡くなったのであれば、この記事は誤ったイメージを読者に与えることになると思います。
追記です。
この事故があった後、事故の調査を東大病院に依頼していたそうです。その東大病院が「医療ミスの可能性」を指摘し警察に届け出たそうです。(毎日新聞から)
コトの詳細を注視する必要がありそうです。納得するに足る情報が出てくるのか?しばらくみていきたいと思います。
| 固定リンク
「医療」カテゴリの記事
- 1+1は2にならない(2009.07.06)
- 朝からやられた....(2009.07.05)
- 独立記念日のできごと(2009.07.04)
- 慢性活動性EBウイルス感染症(2009.07.03)
- 遺産(2009.07.02)


コメント
連日で申し訳ありません。書いてみたら同じ内容を取り上げておられたので、TBさせて頂きます。
投稿: Yosyan | 2006年8月 9日 (水) 10時06分
こんばんは
Yosyan先生
こちらからもトラックバックさせていただきます。マスコミには倫理を期待してはいけないのですが、悪意をもった報道は罰せられるべきであるとも考えます。
投稿: befu | 2006年8月 9日 (水) 21時26分
おはようございます。現場で先生が毎日がんばっておられるのを敬服しております。今後の報道が魔女狩りではなく、現実を冷静に観察していってくれることを望んでいます。
それにしても…困ったものです。
投稿: SkyTeam | 2006年8月10日 (木) 09時11分
こんばんは
SkyTeam先生
コメントありがとうございます。国民の大多数はマスコミに洗脳されたようですね....Yosyan先生のブログのコメントをみると....
医療の滅び
投稿: befu | 2006年8月10日 (木) 23時40分