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2006年6月22日 (木)

Waterhouse-Friderichsen症候群

2006年6月22日 曇りのち雨
じめじめしています。ヘルパンギーナにアデノウィルス感染症、溶連菌感染症と感染症のオンパレードです。

今日は以前よりまとめておきたかったWaterhouse-Friderichsen症候群(ウォーターハウスフリードリッヒセン症候群)についてです。有名な病気ですが、教科書では記述が余りありません。

(Krugman's Infectious diseases of children : p.377)
The rapid development of multiple hemorrhagic eruptions in association with a shocklike state is almost pathognomonic of meningococcemia (Waterhouse-Friderichsen syndrome).
ショック様の状態を伴い、急激に出血斑が多発する状態は多くは髄膜炎菌血症が原因である。(ウォーターハウスフリドリッヒセン症候群)

(Nelson Textbook of Pediatrics 16th ed. : p.753)
The onset of acute meningitis has two predominant patterns. The more dramatic and, fortunately, less common presentation is sudden onset with rapidly progressive manufestations of shock, purpura, disseminated intravascular coagulation (DIC) and reduced levels of consciousness frequently resulting in death within 24 hr.
急性の髄膜炎の発症には2つの優勢なパターンがある。より劇的で、幸いなことに、より稀なパターンは急速に進行するショック症状、紫斑、播種性血管内凝固(DIC)と意識レベルの低下を伴って突然発症するもので、多くは24時間以内に死亡する。

(Nelson Textbook of Pediatrics 16th ed. : p.1727)
Another cause of hemorrhage into the adrenal glands is the Waterhouse-Friderichsen syndrome, the characteristic state of shock resulting from meningococcemia.
副腎内に出血するもう一つの原因はウォーターハウスフリドリッヒセン症候群で、髄膜炎菌血症により生じたショック状態の特徴的な状態である。

ウォーターハウスフリードリッヒセン症候群は非常に稀ですが、恐ろしい病気です。髄膜炎菌: Neisseria meningitidis, meningococcusの感染により化膿性髄膜炎を発症し、それにショック状態と紫斑、副腎出血、播種性血管内凝固を併発し、極めて速い進行を示す状態です。多くは救命できず、かつ発症を予想できません。

当然、一般の方にはこのような病気があることさえも知られていませんので...急激な経過でお子様が亡くなられた後、医療者側と遺族側との間でトラブルに発展する事があります。しかし、この病気の場合は残念ながら現在の医療技術を駆使し最善を尽くしても救う事は難しいでしょう。

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