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2006年5月 1日 (月)

小児科医という仕事

2006年5月1日 晴れ
ゴールデンウィークのまっただ中。暑くなりました。
今日は午前中から、外来がなにやら賑やかで...午前中50人、午後30人程度の受診でした。中には時間をかけざるを得ない患者さんがいて、外来の椅子からお尻が離れない状態でした。

さて、これまでちょっとネット上を探して、小児科医関係のブログを見つけてきました。
新小児科医のつぶやき
ある小児科医のブログ
enjoy JOI blog
29才のハローワーク

これらのブログの中で、「何故、小児科医となったのか?」が触れられているものがありました。いろいろなきっかけがあると思います。私の場合は、どうだったのか?記憶をたどってみたいと思います。

まず、自分はある「卒業後に義務が発生する医科大学」の出身のため、卒業後へき地診療所に一定期間赴任しなければなりませんでした。その場合は一人で赴任することとなるため、ある程度の幅広い技術の習得が必要でした。このことは、いわゆるマイナー科目といわれる(眼科、耳鼻咽喉科など)方面を選択するには非常に厳しいということで、内科、あるいは小児科、外科などのメジャー科目を選択せざるを得ないということです。

また、卒業前に大学での臨床実習で回ったのは、麻酔科、小児科でどちらも、キビキビした動きの求められる専攻科目でした。そのころから、自分はこういった比較的速い動きを要する科目が好きなのではないか?と思っていました。

卒業後、初期研修を受ける際、私たち(同じ大学の卒業生)には研修先の選択の自由はありませんでした。地元の中央病院がほとんどの受け入れ先だったためです。そして、その受け入れ先の病院で今後、一番自分のためになるのは、恐らく小児科であろうと思われたため、迷わず小児科を選択しました。

その時代には珍しいスーパーローテート(注1)にて研修を受けましたが、最後の10ヶ月は小児科、新生児科を研修する事ができました。結構な症例数がある病院で、研修医も少なかった事から、受け持った患者さんの数は250を超えていたと思います。いわゆるcommon disease(注2)といわれる病気から比較的めずらしい病気まで経験しました。

(注1)スーパーローテート:外科、内科、小児科、産婦人科、救急などの主要科目をまんべんなく研修する方式。
(注2)common disease:通常よく見られる病気のこと。小児科では肺炎や急性胃腸炎などの感染症が圧倒的に多い。

その後は、一番最初の小児科医の現状で触れたような流れで今の仕事をしています。

「小児科医になって良かったか?」
といわれれば、概ね良かったのではないか?と答えると思います。
みなさんご存知のごとく、小児科医を巡る環境は劣悪です。それでも、特に「自分が診断した患者さん」が病気を乗り越え成長する姿をみると、「これが小児科医の喜びの一つなのだな」とも思い、自分を支えているのか?とも思います。ただ、最初の4から5年はいつもビクビクして生活していました。「自分は何かを見落としていないか?」、自分の能力に自信がもてず「重症児がきたらどうしよう」などの思いです。いまは、大抵のことには驚かないまでシンゾーに毛が生えてしまったのですが...

小児科医という仕事をこれからも一生続けていけるかどうか?これはわかりません。小児科医を巡る環境がどのように動いていくか?モチベーションを保つために必要なものが、手元にあり続けるのか?
でも、今はまだ自分にとって「小児科医という仕事」は、まだやりがいを感じる事ができる、そんな仕事です。

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