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2006年5月 9日 (火)

一般的な理解

2006年5月9日 曇り
だんだん、蒸し暑くなってきました。今日は「白血病治療と感染予防」シリーズはお休みさせていただき、日頃より参考にさせていただいているブログの記事を御紹介いたします。

新小児科医のつぶやき:士気がそうですが、この中でYosyan先生は

「しかし報酬のわりには報われるものが少ないと痛切に感じている事は間違いありません。それはかつて医師に払われた高い敬意が失われた事です。医師への敬意というものは無形のものですが、医師にとって仕事への最大のモチベーションの一つになっています。これは金銭的に容易には代替出来ないものです。」と述べていますが、この点は良く感じる事です。私が小さいころ、住んでいた別の町で開業されていた内科小児科医の先生がおられました。その方のご子息と私が同級だった事もあり、親しくさせていただいていたのですが、人間的によくできた先生であった事もあり近辺の方々からも尊敬の念をもってみられていました。自分が医師になることを選ぶのは、このずっと後になりますが、この先生に対する尊敬の念が少なからず後押ししたものとも思っています。

医師に対する敬意が何故なくなってきたのか?これに思いを馳せると...様々な不祥事などが浮かんできますが...それだけではないと感じています。学校の教師や警察官の方々、そして一般の方々、お互いの尊敬の念は時代とともに少しずつ目減りしてきているのではないでしょうか?昔は、学校の先生等はそれ自体が侵すべくもない「先生」であったはずです。社会全体が変化し、このようなモラルが崩壊するような時代になってきているのではないか?そう感じずにはいられません。

最後に、御紹介した記事に投稿されたコメントは「一般的な理解」なのでしょうね。もう少し、一般の方々に理解していただけるよう、ブログを続けたいと思いを新たにしました...

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コメント

いろいろ論争されているんですね。一般者の医療者に対する感情も、医療者の気持ちもわかるような気がします。

要するに、今まで医療者と一般者のコミュニケーションが不足しているのですね。実情を知らなければ、誤解は生まれる。

さらに、医療者もいろいろだということ。優れた医療者もいれば、そうでない医療者もいる。一般者はどちらに接するかということでイメージは大きく異なる。

もう一つ言えば、優秀な医療者には患者が集中するということが問題。日本の医療システム全体の効率という意味では、世間と比べて遅れているように感じます。それが個々の医療者の働く状況を改善しないのだと思います。

投稿: 流風 | 2006年5月10日 (水) 09時14分

こんにちは
流風さま

コメントありがとうございました。

<要するに、今まで医療者と一般者のコミュニケーションが不足しているのですね。実情を知らなければ、誤解は生まれる。

おっしゃるとおりと思います。医療の世界は、やはり専門性が非常に高く、敷居が高いですね...それをわかりやすく説明するのは至難の業です...でも、やっていかなければなりません。

<優れた医療者もいれば、そうでない医療者もいる。一般者はどちらに接するかということでイメージは大きく異なる。

世界にある自然のものすべては、heterogenousなものであると考えています。多くの医療者は、患者さんのために自らを犠牲にして働いていると考えていますが...その心の伝わり方は様々であるとも思います。

患者さんに対して、満足を与えることのできる医師が増えることが、一般の方の理解を変えることの一つの鍵ににもなるか?とも思います。

投稿: befu | 2006年5月10日 (水) 12時23分

TBありがとうございます。敬意の目減りは日本の民主主義が妙にねじれた一つの結果ではないかと考えています。

民主主義の原則は多数決になります。多数の支持を集めるためには多数の人間の意見に擦り寄る必要があります。いわゆるポピュラリズム(大衆迎合主義)です。

ポピュラリズムが一概に悪いとは言い切れませんが、多数派に加担すると言う生き方が日本中に蔓延しすぎているような気がします。常に自分のポジションが多数派にいないと落ち着かないと言う現象です。

多数派に属するためには常に周囲の流れを読んでおく必要があります。さらに一旦多数派に属するとそれなりに忠誠を見せる事が必要になります。反対派の少数派を同志として叩く行為が必要なのです。ここで妙なためらいを見せると、その他の多数派から同志と見なされなくなり、不本意ながら叩かれる少数派にされてしまいます。

多数派が形成される条件は、特定部分であっても同じような境遇であると言う前提条件が必要です。また少数派と異なると言う条件もまた必要です。そういう現象が社会全体に蔓延した結果が「先生」なる人種へのバッシングにつながっていると考えています。

befu先生が例に挙げられた医者や教師や警察官も社会的には少数派です。そうでない多数の方にとっては非常に連合を組みやすい状況です。そこで多数派が形成されると、多数派の論理で少数派叩きが情け容赦なく行なわれます。叩くほうに忠実に加担しておかないと少数派の与党とみなされ自分も叩かれる構造があるからです。

多数派に属して、思い切り少数派を叩き続ければ、少数派に属する人間は無条件に叩いてもなんら差し支えない存在と意識するようになります。当然のように敬意などは失われ、意識として見下す存在となるような気がします。

この理屈だけですべてが説明されるはずもありませんが、私にはそれなりにそういう構図が渦巻いているような気がしています。となれば社会構造の問題となり、敬意の回復なんてものは私の世代では夢物語で、益々厳しい現実が待っているように思えます。

投稿: Yosyan | 2006年5月10日 (水) 12時43分

こんにちは、白神です。

私の子供が入院する前でも、あの「一般的な理解」は、少しばかり浅はかであると判断し得ます。さらに今は、子供が入院し、医師の仕事振りが嫌でも目に付き、何時休んでいるのだろうか、外来も含めると一体何人の患児の事を考えているのだろうか、と驚くばかりです。自分が医師だったらこなせるかと考えると、常に強固な意思を持ち、高い視点を持ち続ける事が出来なければ、続かないだろうと思います。先般、隣室の患児が亡くなりました。主治医は私の子と同じ医師です。面談室はガラス張りなので、その医師が両親に説明している様子が垣間見えました。暫く後、医師が待合へ入ろうとした時、そこにいた私と目が合い、目を伏せ、踵を返し、そのまま立ち去りました。医師の心情を思うと、、、それでも私の子を含めた他の患児は待ってくれません。決して、モノづくりに失敗した、欠陥品の回収だ、という事とは「次元」の違うお話しです。

befu先生の医師に対する敬意が失われた事を社会全体の変化・モラルの崩壊に結びつけられた事には共感を覚えます。年長者への畏敬の念を育てる事なく、全員レベルアップの学校教育があるのでは、と思います。昔は「ココロザシ」を持った人が医学部に、という風潮が世間の周知だったのでは。私の時代には既に医学部も教育学部も学部の中からの一選択という気配がありました。「えっ!?学校の先生になるの?」「医者!?お前が?」といった感じです。もちろん優秀な人もいました。なかなか無条件の「医師への敬意」は難しいですね。

敬意は無形と申しますが、礼儀・態度でしょうか。マスコミも大いに加担(というより先導(扇動?))してますね。医師に対しては本当に無礼だと思います。NHKでさえも(NHKだから?)話を造るし。その非礼な番組を視聴した人が病院に行っても、医師に対する敬意は期待薄ではないでしょうか。

話は少し大きくなりますが、人はそんなに馬鹿ではない、たくさんの知恵がある、と思います。人の営みとして、必ず何処かで潮流が変わり、良い方向に向かうと思います。このようなブログ自体がその一端となるのだとも言えます。著名人のマスコミを通したコメントよりも、ずっとずっとましなコメントが一ブロガーによって書き込まれます。産婦人科・小児科の問題もこうしたブログを通して深く知る事が出来ました。

なんだか発散気味になってしまいました。

投稿: 白神 | 2006年5月10日 (水) 23時45分

こんばんは
Yosyan先生

コメントありがとうございました。
先生が、御自身のブログの中でのコメントに対し、冷静にそして適確に御返答されているのを見て、尊敬の念をもちました。

今後もいろいろと御指導いただければ幸いです。

投稿: befu | 2006年5月11日 (木) 01時35分

こんばんは
白神さま

隣のお子様が亡くなられたのですね...子供が命を落とすところは(これは大人でも同じでしょうが...)本当に辛い場面ですね。

また、この記事に、このようなすばらしいコメントをいただきありがとうございます。小児科医をめぐる環境は決して理想的な環境とはいえませんが、患者さんの親御様からこのようなコメントをいただけるのであれば、まだまだ頑張っていけそうです。

本当にありがとうございました。今後とも、御指導のほど御願いいたします。

投稿: befu | 2006年5月11日 (木) 01時48分

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