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2006年4月23日 (日)

不慮の事故

2006年4月23日 晴れ
今日は少しドギツイ話ですが、「小児の死因」について考えてみます。日本での、0歳児をのぞく、1歳から19歳までの小児の死因は「不慮の事故」です。この年齢層においては、病気で死亡する数よりも、事故で死亡する数が多いのです。この傾向は1960年以降続いている様で、他の先進国もほぼ同じ状況です。

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そのうち、多いのが交通事故、溺死、窒息です。
なぜ、病気でなく事故なのでしょうか?それは、まだ日本が発展途上にあったころは、麻疹や肺炎などの感染症で失われていた生命を、現在ではかなりの割合で助ける(あるいは、感染症そのものを減少させる)事ができるようになったためであると考えられます。そして、この「不慮の事故」を少なくする事により、小児の死亡率を効果的に改善できます。

幼少時からの交通に対する教育、家庭内での事故防止策、窒息に対する啓蒙などが必要です。こどもの安全ネットワークジャパンのHPに参考となる資料が列挙されています。この中で、「ボタン電池」の誤飲の項では、「胃の中にボタン電池がある場合は48時間程度はそのまま観察してよい」とあります。私の勉強不足もあるのですが、ずっと「すぐに取り出すべきだ」と思っていました...勉強になりますので、是非御一読をオススメします。

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コメント

こんにちは

お久しぶりです。久しぶりにおじゃまさせて頂きました。

ボタン電池の誤飲の対応ですが、救急医の世界では経過観察となっています。小児科では摘除と教わりますよね。1992年のPediatrics ではIngestion of cylindrical and button batteries: an analysis of 2382 cases.では、日本は全部摘出となっていると名指しされています。

「日本中毒センター」のrecommmendでは、
2)食道内にあれば、バルーンカテーテルや磁石つきカテーテル、内視鏡を用いて摘出を試みる
3)胃内にあれば、磁石で摘出を試みてもよい
4)胃内または腸管内にある場合は、通常の食事をとらせ、下剤を投与して自然排出を促す
排出まで24 時間ごとにX 線検査と観便、全身状態と腹部症状をチェック

と胃内は腸内と同じ扱いになっています。
しかも、これまで穿孔例は報告がないようです。

胃内にある電池を摘除しようとして、食道に落ちてしまったら大変なので、「寝ている子(電池)は起こさないこと」と指導しています。

ただ、小児外科学会のホームページでは摘出が薦められています。

投稿: 犬尾千聰 | 2007年9月 2日 (日) 16時50分

犬尾千聰さま

こんばんは
コメントありがとうございます。

昔は、磁石付きのカテーテルで苦労しながらとってました。(経験ありです。)穿孔例もないのであれば、この苦労と、それによる合併症をさけるべきであろうと考えます。

貴重な御意見ありがとうございました。

投稿: 管理人 | 2007年9月 2日 (日) 21時28分

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